早々に立ち去ろうとすると、
「お客さん。予算はどれぐらいで?当店、姉妹店がございますのでよろしければそちらご紹介いたします。女の子の質はちょっと落ちますが、サービスは当店と同じく濃い内容となってます。」
この言葉にやられた。8万円級のVIP店と同じサービス。いったいどういう内容なんだろう・・・。数秒間でわき上がる妄想に頭が占領され、サービス内容もほとんど確認しないで
「じゃ、そこ紹介して頂けますか。」
ということで、交渉終了。店員の一人が運転する車に乗せられて風俗街の中を姉妹店へと案内される。目に入ってくる看板といえば、各店がそれぞれ趣向を凝らしたと思われるそれらしい文字ばかり。見渡す限りの風俗店に「選択を早まったかなぁ。」とも思ったが、さすがにこれだけのお店を一軒一軒回り好みの娘を捜すのは手間であることも事実。「袖ふれあうも多少の縁。」ということで自分を納得させた。
いくつかの角を曲がったさきで、車が止まり姉妹店の店員が出迎えてくれる。すでに連絡が行っていたようで、店長はじめ従業員と思われる数名が入り口で手をつき出迎えてくれた。一階奥の待合室に通され、しばらく待つように言われた。部屋は零細企業の応接室といった感じで、ソファーが向かい合わせに配置され、テーブルがその間にあり灰皿や雑誌などが置かれている。入り口とちょうど反対側に位置する壁面に戸棚が配され、テレビがこの時間帯ならではの統一性のない情報を垂れ流していた。企業の応接室と大きく違う点は、テレビ横に設置されている自動販売機。ラブホテル等で見かける大人のおもちゃ販売機がなぜかあり、その横には非売品だろうかとてつもなく大きな(全長60cm)シリコン性のバイブがそびえたっている事。待っている間におもちゃを購入してプレイ中に使用する人っているのかなぁ?などと素朴な疑問を抱きつつ売られているものをチェック。大・中・小サイズのバイブとピンクローター、変わったところで言えば目隠しなんかが販売されていた。
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