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エロ業界Q&A(10) |
Date: 2004-01-07 (Wed) |
【ご質問】
「セックスは男女どちらが気持ちイイか? といった質問はナンセンスかも知れませんが、セックスの時、オンナの方が何回もイッたり、気持ち良さげに見えるんですけど、ああいった感じ方ってオトコにも可能なのでしょうか?」(金子真一郎)
【ご質問に対するお答え】
男は射精すれば、(女性が絶頂期に感じるようなものと同じ)オーガズムが「毎回」感じられますよね。これは一人Hでも、相手あってのHでも、そう差はないような気がします。大事なのは「毎回」ということです。女の人は一回のHで何回もイクこともできますが、一人Hではイク感じが得られるのに、男性とのそれではイケないとか、充分にイクことを知っている女性でも、相手によって、日によって、気分によって、生理などの体調によって、「毎回」はイケません。一回で何回もイケる日もあるけど、毎回はイケないのと、相手が誰であろうと(ほぼ)毎回イケるのと、どっちがいいですか? という話だと思います。というより、これは医学上のというか生殖上のというか生理学上の「違い」であって、もし男が女のように何回もイケる体を持ちたいなら、女になるしかありません。逆にいうとそれが事実上、不可能な「差異」があるからセックスは(表現は悪いけれども、まるでゲームのように)一筋縄ではいかず、面白いのではないでしょうか?
他誌で書いたことを再引用することを筆者はなるべく避けているのですが、大事なことだし分かりやすいので書きます。女流監督の風吹晏奈(あんな)嬢が「アサ芸」2月20日号でこんなことを述べています。「(女が男のように)セックスするたびに確実にイクことができれば、女性って<男性化>していくと思うんですよ。男性が自分を気持よくさせてくれるためだけの道具になってしまうのではないかと。そうすると、尽くしたいとか、好きな男性の子供をお腹に宿したいっていう発想がどんどんなくなっていくと思うんですよ。(女の)セックスが(男のようにあまりにも強く)快楽に結びつかない、(自分はイカず、セックスが男への)奉仕であるうちの方が、女性は尽くしますからね。だから神様が、女性の体を(いわゆるクリ派や膣派に分けたり、なかなかイケない、あるいは男のように単純にはイケない)複雑な構造にしてるんじゃないかな、なんて思うんですけど・・・・・」。(注)( )内は筆者の補足です。
名言だとは思いませんか。女が毎回イケて、しかも何回もイケるようになったら、女は男に尽くさなくなるし、子供を宿そうなんて発想がなくなっていく。つまり<男性化>する。男にとっては一見、天国のように思えますが、その分、浮気で泣かされる男が多くなり、現実にそうなってきているような気もします。ここから生まれるのは<不信>だけですから、本当にこうなってしまうと、セックスだけではなく日常生活でも、殺伐とした感じになると思いますよ。セックスもうまくてカッコいい男に女たちが群がっているような印象を僕らは受けがちだけど、実はセックスが多少ヘタで見た目はあまりいい男ではないような男でも、性格がよかったり誠実な男に、女たちはちゃ〜んとついていってるではありませんか。女が男より気持よさげに見えるのは(実際に気持いいかどうかは別にして)そうゆうもの、「差異」そのもの、生まれついての「合わせ」上手な存在なんでしょうね。
ちなみに男にも可能かどうかですが、男が女のように何回も(短時間に連続して)イクというのは、不可能なようです。「週刊ポスト」7月11日号(6月30日発売済み)によれば、「4000年前、中国古代のタオとかインドのタントラでも追求されてきたテーマなんですね。(略/この二つは要は貝原益軒の「養生訓」でも有名な)“接して漏らさず”という考え方なんですね(略)89年にアメリカの性科学者コザリ氏が報告した『男のマルチオーガズム』の実験データでは、自然な射精の前に肛門をギュッと引き締め、1度のセックスで6回も射精したというのです(精子を小出しにしている上記データが直後に記してある/略)俗に『抜かずの○発』などといいますが、その場合は毎回、性反応が1から始まるわけです(なので、小出しにする上記のコザリデータとは異なるが、この肛門をギュッと締める)PC筋鍛練法を活用した射精抑制をすると、高いレベルの性反応(女が何回もイクような状態と似た感じの性反応らしきもの)が持続するようです。(以下略)」(幸せの「『SEX革命』」日本家族計画協会クリニック所長北村邦夫氏/同誌より」。
一回の射精で精液を1回分全量出してしまうと、男には回復時間が必要で、バイアグラで勃たせても、2回目は精液が超微量か全く出ないのは金子さんも耳にしているかもしれませんよね。で、男の射精時のオーガズムは精子が尿道を通る時とされていますので、上記のように精子がない場合、それでもあの気持のよい精通感とそれに伴なう痙攣収縮が生じれば、これは女のように何度もイッたといえますが、男の場合、途中にまたピストン運動が入るから、連続絶頂ではないでしょう。あと上記の小出しにするケースもたとえ肛門のPC筋を締めることで射精が調節できても、全部出して(男の射精は)1回というのが通常の数え方だから、これもちょっとあてはまらないのでは、と筆者は判断してしまいます。
結局、男は女のように短時間に何回もイク連続絶頂を(真に)味わうことはできず、筆者の数少ない性体験(笑)でも、1回に全量出すあのわずか1回の「射精時間」をなるべく長びかせる、というのが、男にとっては気持いいセックス及びオーガズムということになるのではないでしょうか。いや、改めてそんなこと言わずとも、僕らはけっこう無意識にそれをやっているのでは。射精するのをなるべく我慢するのは、精子の量を最大に持っていき、オーガズムの得られる尿道精通感をなるべく激しく、なるべく長く感じられるようにすることだろうし、オナニーの射精時のみならず、顔射や口内発射の時に手でしごくだけでなく、ペニス全体を押えて、射精の分量を少なくし、なるべく長時間、あの痙攣収縮を(1回でも多く)味わおうと、時間を無意識に長びかせようとしていますもんね。前出のPC筋による肛門締めつけ法も、次回の射精のために精子を小出しにして残りを取っておくわけではなく、この1回の全量射精分を小出しにすることによって、射精(=絶頂)をより長びかせたいからなのでは。
筆者は「名器」伝説というものを全然信用しないんだけれども、射精時に女性が締めつけてくると、僕らが通常自らの手で無意識に行っている「長引かせたい」という願望が女性の締めつけによって「一致」するからではありませんか?
これを裏付ける証言として、筆者にはアナルSEXを愛好している知人がいるのですが、彼によれば、「肛門を犯しているという禁断の精神作用がアナルセックスにはあるけれども、それより何より、膣より肛門の締めつけの方が、射精の快感をより長く感じるから」というもので、なるほどと納得したものでした。恐らく女性は、膣を締めつけるより肛門を締めつける方が簡単でしょう。彼の言うようにその力も膣より大きくて(割と)自在。しかもアナルSEXの場合、女性はイカなくても、膣でイッた時に締めつけるのと同じような締めつけがいつでもできる。膣を締めつける訓練は難しいけど、アナルを締める訓練は比較的容易。こういう意味からも、男女ともに、アナルSEXの愛好家が増えてきている理由の一つかもしれません。もちろんアナルSEXはあくまで膣性交の代用だし、「女性が本当にイキ」「膣による痙攣収縮の方が(精神的にも肉体的にも)満足感や快感が大きい」と考える人には、仮りにアナルが膣の締りより強く自在であっても、不要な行為といえましょう。アナルはアナルでまた別の問題もあるのですが、それはまたいつか。
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