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風俗情報

 ■エロ業界Q&A(23) Date: 2004-01-08 (Thu) 
【ご質問】
某AVメーカーの社員(25歳さそり座のオンナ)です。AVの海賊版ビデオって確かに著作権法違反だと思うのですが、捕まったパクリ業者なんて聞いたことありません。詳しくないのですが、業界では被害にあった女優さんやメーカーが訴えたこともあるらしいのです。裏流出ならまだ話もわかりますが、れっきしとしたビデ倫審査済み作品であってもアダルトビデオならば、コピーされても文句を言えない(逮捕できない)のでしょうか?

【ご質問に対するお答え】
 筆者も詳しくはないのですが、日本の著作権裁判というのは年間60件ほどしかないそうです。これが肖像権裁判に至っては12〜15件。米国の年間平均20、000件に比すると雲泥の差で、これはやはり国民の知的所有権の意識が全体的に低いからだと思います。思い出すのは「海賊版」ビデオの各国の対応ぶりです。現在、海賊版ビデオ(というよりCDになってますが)で「天国」といわれているのは中国と台湾。時折、海賊版ビデオ業者から押収したビデオやCDを、中国の公安当局が燃やしている海外ニュース映像などが入ってきますが、これはあくまで著作権先進国、とりわけ海賊版は米映画がどこの国でも圧倒的に多いので、米国向けの一種のパフォーマンスでしかありません。(一応・笑)法事国家といわれる我が国もしかし、約5〜10年ほど前までは「海賊版天国」といわれ、(当時は)全国2万店あるといわれたレンタル店などにも海賊版が溢れ返っていました。多分、70年代の終わりか80年代の初め頃と記憶しているのですが、「全米映画協会」の日本支部というような形で、民間の監視・圧力団体が出来ました。
 ただしこういう組織には逮捕権がないので、全国のレンタル店一軒一軒に足を運んで海賊版の撤去を要請するというような地道な活動(今でもやっているそうです)を行なってましたが、全国に海賊版グループがいくつかあって、彼らの動きをチェックしながら自らも転々と動いていくというような状態で、くだんの監視団体は「悪質な場合は警察に通報する」というのが口癖でしたが、お店を摘発できても海賊版制作グループにまでは辿りつけず、文字通りイタチゴッコの状態でした。
 そのうち世の中がネット時代に突入し、著作権法も改正法も改正強化され、特許庁なども乗り出してくると、海賊版は少しずつ減ってきたわけですが、これは当局の摘発が功を奏したというより、リスクがそうして増えたわりに儲からなくなったというのが現状じゃないでしょうか(笑)。儲かるんであれば今でもやってるハズです。
 洋画ビデオの値段が急激に安くなったのはいつか忘れましたが、そういう動きがあってレンタル店やセル店もあえて(ヘタすれば自ら摘発を招いてしまうような)海賊版を扱わずとも、正規の洋画ビデオが安いならそれで充分ペイできる。今、DVDソフトはまだまだ全体的に高いけれども、安価なDVDがどんどん出て来て、レンタル有りいの、中古店有りいのということになれば、海賊版の入る余地がなくなるわけです。ちなみに今9月、日本消費者センターに寄せられる「ニセモノ商品」の苦情は衣服系のブランド品に関してが一番多く、特許庁が今年9月までに摘発を把握している著作権侵害事件約140件の中にも、
かつては多かったというビデオやCDの摘発は殆どないということです。Q氏の(AVの)摘発が殆どないと感じておられる印象は、こんなわけで、著作権事件全体を見ても数が相対的に少ないからでしょう。
ところで本題のAVですが、ブランド品などとは違い、海賊版専門のグループというのは存在しているのでしょうか。今のところ不明ですしこれはかなり前でしたか、ある三つのメーカーの新作が半月も経たないうちに新作なのに次から次へと中古店に大量に出回るという奇怪な(?)事態が生じました。各メーカーは当然激怒してその対応に苦慮したわけですが、(これは当時の業界の噂だったので真為のほどは今でも不明ですが)犯人は、問屋も兼ねているその三つのうちの一つのメーカー自身で、資金繰りに苦慮し、いわゆるバッタ屋から粗悪な空テープを大量に買い込み、粗悪なパッケージと、印刷費を節約した粗悪なパケ写を用いて、大量の海賊版を作り、ビデ倫承認済みの偽シールまで貼って、中古ビデオ店専門に投げ売りしていたというわけです。AVの単体ギャルの作品でも、売れても片手(わずか500本)といわれた、AVのドン底時代の話です。アイドルは次々に出ても作品自体はなぜか売れず、低迷久しいといわれた時代を象徴するような「事件」だったです。その後、そのメーカーがどうなったか筆者は知りませんが、それから間もなく、AV業界は「インディーズ」(ビデ倫非審査もの)の台頭で、こうした苦境から脱していきます。
 これは少しくケースが異なりますが、薄消し界では今年、例のキムタク娘すぎはら美里及び無修正画像がネットに流れた黒澤愛、そのちょっと前にはこれもネットの動画が裏に流れて話題になった朝河蘭のケースなど、新聞や週刊誌などで本人及びプロダクションサイドが「告訴する」とまで言い切る例がたまに出てきますよね。あるいは実際に告訴はしてたりするケースもあるのでしょうが、その後、どこかで誰かが捕まったという話、ふしぎなほど、トンと聞きませんよね(笑)。これ本当にふしぎです。ましてや海賊版問題で誰かがどこかで捕まったというのは、少なくも報道記事的には皆無のように記憶してます。
 筆者は警察及び司法(裁判所)に職業の差別はないと信じたいところですが、いわゆる「裏に流された」あるいは「(裏ビの仕事で)ギャラを払ってくれなかった」等々の訴えは、本人がどんなに被害を受けても、また被害者を訴えても、「公序良俗に友すること」として退けられてしまうという現実問題があります(実際に判例があります)。
 記憶していると思いますが、かつて、温泉入浴中を盗撮されたとして都内の20代の女性が、また盗撮ビデオを見ていたら自分のカミさんが写っていたとして二つのメーカーが摘発されましたが、これはメーカー名等が分かっていたからでしょう、きっと。多くの盗撮被害は、「容疑者不明のまま」告訴するという形をとるので、なかなか犯人が捕まらないのだと思います。しかしAV業界内のトラブルは、AVメーカー役300社、プロダクションなども限られていて、大体、誰が何をやってどうなったみたいなことは(そういう意味では)狭いので、本当はすべて分かっている人がいるんじゃないかと思います(笑)。それでも事件化して逮捕に至らないというのは、@事件化(例えば告訴などを正式に)された場合、被害者不詳・犯人不明の捜査が多いので、本当に捜査が困難で捕まらない、A事件化はされず、しかし業界内では深刻と思われるトラブルが生じても、(あくまで噂なので断言はできないが)AVも性風俗と同じく表にはでないがヤクザが何らかの形で絡んでいて、大きなトラブルは上の方で処理をする(笑)、B探せばこれからの事件と逮捕はけっこうあって、しかしそれが報道されず、従って筆者が知らないだけ(笑)、のいずれかではないかと思います。最後にまじめに述べておきますが、いわゆるポルノだからということで警察が余り捜査に恐心ではない・・・・・ということだけは(そういうことはないと信じていますが)絶対にあって欲しくはないですよね。

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