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風俗情報

 ■エロ業界Q&A(35) Date: 2004-06-04 (Fri) 
【ご質問】
アップル写真館で加門さんの手記を読みました。加門さんの指摘のとおり、最近、池袋では風俗店の摘発が凄まじい頻度で行われています。そんな中でお客様が求めているフーゾクというものを完全に見失ってしまっている俺ですが、先生にとって居心地のイイ風俗店とは?どういうところなのでしょうか?是非是非、聞きたい部分であります。(豊島区フーゾク店店員23歳)

【ご質問に対するお答え】
 客にとって居心地の良い店というのは、客のタイプにもよると思われます。筆者などは一生に一度でいいから高級ソープを貸し切りにして、10人以上のコとめくるめく酒池肉林を味わうという"大名遊び"を経験してみたいものです。もちろんデラックスでゴージャスな店を用意し、女のコの質も最高レベルというのが理想ですね。AV業界の大御所であるM監督などは、日頃の言動や作品などを見ると、こういった傾向が濃厚です。また芸能人、RQ、スッチーなど、憧れの職業に付いている「高嶺の華」とやってみたいというのも多くの男性が抱く野望でしょう。ですから有名芸能人やAV嬢が在籍しているというキャッチ・コピーで客を呼び寄せる店は少なくありません。(ちなみにラブホテルの盗撮ビデオにも有名芸能人モノがありますが、有名芸能人が盗撮されそうな安ホテルに行くはずがありません。)この手の店はまやかしが多く、客が上質のグルメを求めるが余り、結局貧乏くじをひかされることになるのです。
さて、最近はどの店も比較的きれいで、また女のコも与えられた個室を大事にしているから、店の内装や個室の良し悪しで客が不愉快になるということは少なくなりました。とはいえ、普通のヘルスやイメクラはなんだんかんだいっても安普請なので、隣の声が丸聞こえという店舗もザラにあります。しかしそうした覗き趣味的(?)な安っぽさも、実は性風俗の楽しみのひとつです。筆者など、付いてくれた女のコには悪いけれど、隣の個室の喘ぎ声で何度イッタことでしょう。
 一般的に、客にとって居心地のよい店を考えた場合、従業員の接客態度も大きな比重を占めるでしょう。筆者の地元であるJR高円寺駅周辺のヘルスとイメクラ5店の対応ぶりを列挙してみます。もっとも老舗といわれるヘルスA店の対応は、若干ぶっきらぼうなところがあります。待合室は割と広々していて、待合室の雑誌類も豊富に揃えてありますが、店の経営方針か、はたまた女のコに配慮してか、個室内の照明が暗すぎるという難点があります。なお同店には、隣接するラーメン屋の入口から入ると本番ができるという「都市伝説」があります。もちろんそんなサービスは存在しないのですが、こういう伝説ができるほどの老舗というわけです。もう一軒のB店は、客の顔を見るなり従業員はすぐに料金を口にするのが頂けません。写真でジックリ選び、そのコがどんなコなのかを従業員との会話でリサーチしてから料金(コース)を決定したいのに、いきなり金の話とは「無粋」というものです。この店の待合室はちょっと変わっていて、客がいないときは女のコが座っていて、個室に行く前にその待合室を横切らなければならず、客が女のコの品定めをするというよりも、女のコに品定めされているという気恥ずかしさがあります。それもこれも、狭い所にゴチャゴチャと建物の並ぶ東京の住宅事情が反映されているのでしょう。
 日本茶屋風のイメクラC店は、待合室がなく、カウンターの右側に高椅子が5つほど並んでいて、壁側に肘付き台が付いています(カウンターバーを連想してください)。ただしカウンターの前にはシェイカーを振るボーイまの代わりに、ただ壁がそびえています(笑)。
系列のD店は、廊下より一段下った感じで待合室があります。ここには小型TVや性風俗専門誌の他、爪切りなども常備されていて、配慮が行き届いています。従業員も感じがよく、居心地の良さという点では、筆者にとって同店がベストでしょう。 宣伝を一番しているイメクラE店は、フリーで入店してとんでもないコを何回も把まされ、余り良い印象を持っていません。温厚な松沢呉一氏もでさえも、同店の看板娘に嫌な目にあった怒りのコメントを書いていました。この店は、新宿や渋谷などの繁華街でも見られないほど個室が広く、コスプレなども用意されているのですが、従業員の対応も今ひとつ印象が悪く、待合室もウナギの寝床のような作りをしていて、なんだか重っ苦しい沈黙が流れています。性風俗に来る客はただでさえ緊張している人が多いのですから、緊張が緊張を呼ぶような待合室は改善しなければならないでしょう。(店名が変更してからは
訪れていないのですが、もしかしたら一新しているかもしれません。) 
 性風俗ルポ漫画の第一人者はAV男優でもある谷口広美氏ですが、なぜ氏が第一人者になれたのかといえば、「本音」を書くからでしょう。店や従業員に対する怒りとか、女のコのマナーやサービスなどをそのまま率直に描写しているからです。そのことに加え、不発に終わったという自らのエピソードも偽らずに描いています。悪くは描かない(描けない)多くの性風俗漫画家は、結局は店の宣伝を単に漫画化しているだけだし、もの凄くいい思いをしたようなことだけしか描いていません。店のコは全員かわいくて、サービスも極上でと、白々しいこと甚だしいです。これでは性病の危険も顧みず、何のために体を張ってルポしているのか分からず、「信用」など得られるはずもありません。
 さて、東の横綱を平口氏とすれば、西の横綱は佐藤量氏になるのではないでしょうか。(好みにもよりますでしょうが)佐藤氏は一番画力があるのではないかと思われます。また佐藤氏のルポ漫画は、個室の中などのディティールが非常によく書き込まれています。佐藤氏は平口氏ほど"辛口"ではありませんが、やはり率直で嘘の少ない描写をしています。そして恐らく、心の底から風俗が好きな人物なのではと筆者は思っています。そして三番手に挙げたいのが、「話のチャンネル」(現在休刊)に連載されていた「年増のチャンネル」の作者、東陽片岡氏です。そのタイトルにもあるように、氏のルポの中心は巣鴨などの熟女ホテトルでした。だからというわけでもないでしょうが、氏は自らの服装をも戯画化し、らくだの上下に腹巻という、肉体労働者のくつろぎスタイル(笑)で登場していました。背景の書き込みも、うらぶれた感じの町並みや、下町情緒溢れるタッチです。飲みに行くのは赤提灯や焼鳥屋、たまに奮発して高級ソープへ行っても、なぜか駅前ソープのようにうらぶれている感じになってしまうのが面白いのです。自らも同漫画のセリフで頻繁に使っているように、「枯れた」味わいに達している人なのです。俳句で云うところの「ワビ」「サビ」の境地とでもいいましょうか。風俗漫画は余りディフォルメされてしまうとリアリティーが感じられず、嘘くさいものになってしまいますが、氏の作風にはそれが感じられないのです。やはり広い分野の性風俗を長年に渡って体験取材してきたという裏打ちがあるのでしょう。性風俗をこういう、うらぶれた、枯れたものとして捉える視点は、今はあまりはやらないようですが、筆者のように、性風俗に「情」を求める志向のある人には、なじみやすい作風ともいえます。
 店や従業員に関係なく、ひたすら(専門誌などで見かけた)可愛いコを追っかける人、
多様化するジャンルの中で、ソープならソープと、ある分野しか行かない人、新しい風俗ジャンルや店舗にしか行かない人、筆者のようなオジンになって、「体」より「情」を求めるようになる人など、風俗愛好家のタイプは様々です。いずれにしても、その店に行って「落ち着く」とか「居心地が良い」と感じれば、その店がベストなのではないでしょうか。店というのも人と同じで、相性がありますからね。

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