■『上野』(2) |
「服、かけて下さい」と、ハンガーを手渡される。
やけにぶっきらぼうな言い方だ。M子はとっとと自分の着ていた服を脱ぎ始め、さっさとシャワールームに入っていった。
なんだ…。 いったい彼女はどういうつもりなのか。
前の客とトラブルでもあって、機嫌が悪いのだろうか。
そんなことを考えつつ僕もシャワールームへ。
しかしここでもM子は仏頂面して押し黙ったまま単に機械的に身体を洗うだけ。
まいったな…。「どうしたの? なんか機嫌悪いのかな」「べつに…」と、一言しゃべったまま、また彼女は押し黙った。
要は僕とコミュニケーションを取りたくないらしい。
18歳のうら若き肉体を目の当たりにしつつも、二人の関係はピリピリと殺気だった仇同士のようである。
いったいどうすればいいんだろう。 僕が先にシャワーを出て待っていても、彼女はなかなか出てこない。
あぁ〜必然的に彼女が時間稼ぎをしているのはミエミエである。
えらい娘を指名しちまったな…というのが素直な感想だ。
枕を頭に勝手に寝そべっていると、M子がやってきてサービスを開始しようとする。
もちろん会話は一切ナシ。目すら合わそうともしない。
彼女が上になり、最初は乳首周辺を重点的になめてくる。
そこそこ気持はイイ。だが、いかにも画一的というか、教わったとおりに淡々とこなしているだけのようである。
チ○ポはカチカチになっていたが、頭の中はいたって冷静という中途半端な状態だ。
そうこうしているうちにM子がさっさとチ○ポにゴムをつけ始めた。
えっ…ゴムフェラ? しかもそのなめ方も、なんともイヤイヤなのがまるわかりで、こちらとしては非常にショックである。
だが、ここで彼女に対して文句を言ったところで機嫌がよくなるハズもなく、さらに気まずい雰囲気に拍車をかけるだけであろうことは明白だ。
沈黙…。「あたしが上でいい…? 」一瞬なんのことかわからなかったが、つまり騎乗位で入れていいか。ということらしい。
「いや、俺が上になるよ」と言って体勢を入れ替える。
今度はこちらから無理矢理キスをする。表情は苦い薬を飲んだように苦痛に歪んでいたが、そんなことは知ったこっちゃない。
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