■ ナンパ地獄変(6)-2 |
「あっホント、じゃあ友達来るまでコーヒーでも飲まない?」
「う〜ん…どうしよっかなー」などと考えている隙に友達が来てしまった。しかもその友達というのがスキンヘッドにサングラスという屈強な男…。シャレにならない展開が訪れる前に全速力で逃げました。
あっぶね〜。危うく病院送りになるとこだった。しかし、『ピンチの後にチャンスあり』の格言通り、石川町駅付近を歩くいい感じのコギャルを発見した。
「すいませ〜ん。雑誌(ブブカ)の取材なんですけど…」近くで見てもかなり可愛い。
「取材…ですか?」
「いやあ、取材っつっても堅苦しく考えないで、軽くお茶でも」
「はあ…」コギャルの名はミキ。買い物に行く途中とのことだ。ノリは決して悪くない。だが、この娘何かが違う。それは何なんだ。結局、喫茶店でお茶しているときもその違和感を払拭させることはできなかった。当然ながらふたりの距離が縮まることもなく、さようなら〜。もしかするとオレも歳をとったということなのか…もうコギャルなんかとは永遠に話が合うことなんか無いのだろうか…。
矢つぎ早に、ジャージの似合う十九歳の専門学校生(麻美)をナンパする。
「キャハハハ、ナンパされたのひさしぶり〜」ああそう…。こういう娘は逆にノリが良過ぎて全然Hな気分に至らず。結局その麻美ともデニーズでお茶しただけで別れる。
なかなかうまく行かないもんだな〜。だけどこの横浜という地は、そんなに悪くない気がする。もちろんオレのコンディションやバイオリズムもあるだろうが、なんとなくいけそうな気がしてきた。
時刻は六時半、そろそろ当たりを引きたいところである。ふと見ると、関内駅に向かって歩くロングヘアーの娘を発見した。一見OL風だがその風貌はかなりオレのタイプだ。しかしこういう堅そうな娘は、間違ってもナンパなどについて来そうもないタイプである。まっダメ元で行ってみるか。
「あの、すいませ〜ん」
「えっ、なんですか…取材?」
「そうなんですよ…現代OLの悩みと性意識についてなんですが…(超適当)」。
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