■ ナンパ地獄変(10)-2 |
札幌のテレクラは二時間(外出自由)三千円と非常にリーズナブルだが、店員の態度がメチャクチャ悪い。まあ総じてテレクラの店員は態度悪いけどね。一本目は三十六歳の主婦、二本目は三十五歳のこれまた主婦。なんか札幌はやたら年齢層高い…と思っていたらいきなり十九歳の専門学校生からのコールだ。あせるぜ。
「もしもし…あっこんちは」
「ど〜も」周囲の雑音…。これはもしや公衆コールでは。
「今、どっからかけてるの」
「あのね、ロビンソンの近くだよ」
「えっマジで…じゃあここからも近いじゃない」
「でさ〜ちょっと援助してほしいんだけど…」出たか『援助』が…まあそうだよな。しかし、モロモロの事を考えると援助費を払うのもやぶさかではないか…寒いし。
「わかったよ…いくら欲しいの」
「イチゴー(一万五千円)は欲しいな」さすが札幌、東京よりは相場も安い。ただし顔はまだ見てないけどね。
待ち合わせのロビンソン前にいた女はポッチャリ系のややブスであった。う〜む…。通常のナンパじゃ間違っても声をかけないようなタイプではあるが、実に微妙だ。さてどうするか。
「あのさ…一万円じゃダメかな…」せこい気はするがダメ元で値切ってみる。
「ああ、いいですよ」と簡単に承諾してくれた正美(十九歳、フリーター)とくに金に困っている雰囲気もなく、単に遊ぶ金欲しさ。といったところか。
ホテルに戻ってガンガンやりまくろうと思ったが、さすがにタイプではないので一発抜いて意気消沈。四十分ほどでお開きとなった。(これじゃ風俗とあんまかわらんな…)それでも一万円入った正美はニコニコ顔で帰っていった。
しかし『すすきの』といえば風俗のメッカとして知られているが、これはマジで本当。街を歩けば風俗嬢に当たる…といった感じで。ちょっとケバイおねーちゃんだなぁ。と思ったらそいつは間違いなく風俗嬢だ。だからそういう娘に声を掛けても99%うまく行くことはないので注意が必要。オレは今回それで何度となく失敗したのだ。
時刻は七時近くになっていたが、寝るにはまだまだ早い。外は寒いがナンパ続行だ。それにしても寒いなぁ…あっ雪までチラついてきたよ。どうりで寒いと思ったぜ、チキショーめ。市電近くからパルコまではオシャレな店が結構あって若い娘の数は多い。そこでデニムのジャケットに派手なミニスカートを履いた娘を発見、ヒマそうなので声を掛ける。
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