■ ナンパ地獄変(17)-3 |
時刻はすでに午後六時を回っていたが、この時期は一年を通じて一番陽の長い季節である。外はまだまだ明るいのだ。そろそろ柳通り方面にでも行って見ようかと考え、またもけやき大通りをテクテクと歩いているとAV女優の三宮里緒に似た娘とすれ違う。
「あの…」
「はい? 」
「三宮さんじゃないですよね」んなわけねーだろ。
「えっ、違いますけど」
「実はボク、東京から三宮さんを捜しに出てきたものなんですけど…」
「そうなんですか」って、ウソに決まってるだろ。
しかし信じられないかもしれないが、こういうくだらないウソが切っ掛けでオレと尚美(二十歳 派遣会社OL)の距離は一気に縮まり、30分後にはイタ飯屋で軽口を叩くまでの仲に進展していた。
「ところで三宮さんって誰なんですか? 」
「え、あ…その…AV女優だよ」
「ひどい…あたしAV女優に似てるんですか」AV女優に似ててなにがひどいのか良くわからんぞ。
「え〜可愛いからいいじゃん」
まっ可愛いと言われてイヤな顔をする女もいないだろう。時刻は10時、カクテルを4杯飲んでほろ酔い気分になった尚美と深夜のドライブに出かける。もちろんクルマも運転するのも尚美だ。大丈夫かな…。
紀ノ川方面へとクルマを走らせ夕涼み。外からイイ風が入ってくる。
「気持ちいいね…」
「うん。なんか、ねむ…」と、言ってる隙に不意打ちのキス。結局クルマの中で充分なペッティングを済ませた後、ホテルで濃厚なセックスを味わった。う〜んデリーシャス!!
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