■ ナンパ地獄変(18)-4 |
「あのさ、キミの目的って何? 」思わず聞いてしまった。
「別に…単なるヒマつぶしやで」うわっなんて女だ。こんなバカ女のために貴重な時間を使わされていたのかオレは。
それを聞いた瞬間、千円札をテーブルに置き、黙って店を出た。バカ女相手に腹を立てるよりさっさとテレクラに戻る方が利口というものだ。しかし、ああいう女ってたまにいるね。
その後の一時間半はこれといってめぼしいコールはナシ。1回だけ公衆コールがあったものの見に行くと、ヒキガエルに似た女が電話ボックス内で獲物を捕獲しようと必死になっているのを発見し、黙って引き返してきた。
テレクラを出たのが午後6時10分。この季節はまだまだ外は明るい。が、オレの心はいま一つ暗い。やはり関西、しかも大阪という壁はあまりにも厚いのか。こうなったらさっき出会った優子のいるヘルスにでも行くか…などと漠然と考えていたとき、白いベストを着た一見女子高生風のギャルを発見。
「あのさ、キミってまさか女子高生? じゃないよね」
「えっ、あっ違いますよ」そりゃそうだろ。ここはモロに風俗街だぜ。
「なんで女子高生ルックなのよ」
「えっダメですか〜。可愛いじゃないですか〜」
「いや、そりゃあ可愛いことは可愛いけどさ」
「ありがとうございます」
「お茶でも飲まない? 」
「えっ、あっいいですけど…」というわけで、なんだかよくわからない間にユキエ(18歳)はオレの宿泊している部屋へ。
「あたし実は風俗で働いてるんですよ」やっぱり。
「へ〜そうなんだ」そうだと思ったよ。
「でもまだ半月くらいなんですけどね」と、なれば話は早い。こういうまだスレていない風俗嬢は即ヤレるのである。
結局夜10時くらいまでかけてネッチリとユキエの肉体を味わうことができた。いや〜よかった。
午前10時、壮快な目覚めだ。いやマジでこういう朝を待っていた。朝メシも食わずにさっさと荷造りしてミナミへと出発だ。
JR、近鉄の難波駅から心斎橋を中心にした大阪一の歓楽街であるミナミはアメ村、くいだおれ横丁、ひっかけ橋などなどヤングの集まる場所が一杯ある。しかしだからナンパしやすい環境か? といわれるとそうではないのだ。そういう場所には必ずと言っていいほど存在するのである。人の生き血を吸って生きているダニのよう男たち…そうキャッチがである。
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