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  ナンパ地獄変(24)-3
「えっナンパですか? 」と、あまり驚かないユミ(20歳、地元スナック勤務)
「そうだよ。よくわかるね…」
「え〜超うけるんだけど〜沖縄でナンパされたの初めてだよ」
「じゃ、こっちの娘じゃないの? 」
「出身は東京だよ…」なんでもユミは旅行で訪れた沖縄がえらく気にいってしまい、高校卒業と同時にこちらで暮らしているらしい。仕事はスナックだとか。
「ね〜夜飲みに来てよ…」と、名刺を渡されるが場所がよくわからないしな…。とりあえず曖昧な返事だけしてバイバイ。なんだか変わった娘もいるな。
 さすがに今日も平日だけあって人は少ない。できたばかりという大型の映画館もガラガラ…こんなんで営業できているのが不思議なくらいだ。すると建物の前でポスターを眺めている島谷ひとみ似のキレイなお姉さんを発見した。
「映画観るんですか? 」
「えっ…」っと、ちょっと吃驚した表情。
「ハリーポッターとか? 」
「いえ…ポスターみてただけですよ、ふふふっ」不敵な笑いを見せたサトミ(24歳)。近所の服屋勤務で今は休憩中らしい。お茶に誘うと笑顔で付き合ってくれたが、休憩中じゃそれ以上どうすることもできず、携帯番号だけ交換して別れる。仕方ない。
 腰の痛みがひどくなってきたのでちょっと休憩。国民健康宿舎の温泉につかる。あ〜たまらん…極楽極楽。まさか沖縄で温泉に入れるとは思ってもいなかった。露天風呂こそ無いものの、湯船から覗う水平線は確実にオレの心を癒してくれた。
 ホッカホカの湯気をたてながら再びナンパへ、するといきなりセガのゲーセン前でピコピコメール打ってた娘を発見し、速攻で声をかける。



「ヒマだったらお茶飲まない? 」
「あっ…うん。いいけど友達と待ち合わせで」って、顔をよく見たらキロロのボーカルクリソツではないか!! 。
「あっ、そうなんだ…、じゃあ無理だよねハハハ」
「でも、ちょっとぐらいなら時間あるよ…」と、背後で声がしていたが、その場をかなりの早足で逃げ去る。

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