■ ナンパ地獄変(26)-3 |
「う〜ん、奢ってくれるんならいいですよ」というわけでモンスターズ・インクを二人して観ることに。まさか米子で映画観をようとは思わなかったな。
暗くなればもうこっちのもので、始まっていきなりキス、乳揉み、そして彼女のジーンズのジッパーを下ろして手マン。礼美は最初こそ拒んでいたものの、気持ち良くなってきたのか、徐々に抵抗力をなくしていった。
結局上映中の一時間半、スクリーンにはほとんど目を向けずセクハラ三昧。上映終了後オレの指はフニャフニャになっていた。そしていよいよホテルへ…と思ったのだが、「これ以上は彼氏に悪いからダメ〜」と、そのまま帰られてしまった。ガックシ。
しかし情けないことに股間はいきり勃ったまま…。これではどうにも収まりがつかん。というわけで角盤町のわずかにあるという風俗へと微かな希望を頼りに出かけることにした。角盤町自体かなりのさびれぶりで、確かに飲み屋もあるにはあるがその活気の無さたるや夥しい限りだ。小雨まじりの中をぶらぶらすること30分。ついにピンサロらしきものを発見した。
無機質な看板にはただLOVE3000円とだけ書かれており、それだけでも一層不安な気分が押し寄せてくる。しかし入り口付近に立っていた気の良さそうなオヤジが「どうですか、今なら二十歳の娘をつけますよ」と、言い寄ってきた。
「トータルいくらなんですか? 」
「うちはね、トータル1万円ポッキリ。ホントそれだけなの、私この店のオーナーだから…」オヤジの口調にウソは感じられない。サービス内容を聞くとサロン形式で、ヌキはフェラ。だと言う。
「本当に1万円だけなんでしょうね」くどいくらい念を押して店に入ると、中にはオレ意外に客は一人もおらずさらに不安感がつのってくる(だったらよせばいいのに。と思うが欲望には勝てないんだね〜これが)。10分ほどして推定体重百キロとおぼしき中年の女がやってきて隣りにドッカと座った。
「お兄さんどこからきたの〜」…どこが二十歳やねん。もうこの時点であのオヤジに対する信頼感は99%喪失していたので、きっぱりと冷酷に「チェンジで…」と言い放ってやった。
「まぁそんなこと言わないで…」とデブが猫なで声を発していたがさらに冷酷に「チェンジ」と女の顔を見ずにつぶやく。
「ふんっ」と、鼻を鳴らしてデブが荒々しく立ち去ると、5分もしないうちに次の女がやってきた。しかし今度は小池栄子に似ててなかなか可愛い。この女なら文句は無いのだが…ここで女がまたもや怪しいことを言い出した。
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