■ ナンパ地獄変(26)-4 |
「もしサービス受けるんならあと1万円なんだけど」
「えっ、オレは外のオジサンにサービス料込みで1万円って聞いたんだけど」すでに入店料3千円は支払い済みだ。
「ううん、初めての人はあと1万円だよ」
「オレ初めてじゃないよ(ウソだけど)」
「ううん、あたしと初めての人ってことなんだけど」なんだか言ってることが支離滅裂だが、ようするにあと1万円よこせと言うわけだな。
完全にこれ以上のサービスを受ける気は失せていたが、この店のシステムを探るため色々聞き出すと、フェラはサービス料に1万円プラス、お触りはさらに1万円…しかも服はビタ一枚脱がないというようするにタケノコ剥ぎだ。風俗店が少ないのをいいことに好き放題やってやがるな。これじゃ廃るのも当り前だ。まっ授業料3千円でこれだけ解かれば安いものだ。帰り際、外にいたオヤジに嫌みたっぷりに毒づいてやった。雨はみぞれにかわっており、やがて雪になった。まるでオレの心を表現するかのような天候だ…。
翌日は一転して快晴。昨日の悪夢を取り払い、早速駅前からナンパ開始と行くか。
なんとも幸先いいことに一発目に声をかけた知念理奈似の博美(20歳、短大生)が駅構内のサ店に付き合ってくれた。が、時間的にもあまりいやらしい気分にならず、お茶だけ飲んでスルー。
続いて今度はサティへと繰り出す。2階の軽食コーナーで一人オレンジジュースを飲んでいた上原多香子似の娘に近づき、声をかける。
「一人なの? なんかヒマそうだけど」
「えっ、うん」高校卒業したばかりの佐織(18歳、春から専門学校生)はかなりの美少女。しかし残念なことにこの後自動車教習所に行かなければならないということでOUT。うまくいかんもんだね。
その後さらにニ、三人立て続けに声をかけるも当りはナシ。いい加減サティ内でのナンパもかなり厳しくなりつつある状況だ。だけど目ぼしいナンパスポットなんてサティしかないしな。駅から離れれば高島屋とジャスコもあるにはあるのだが、いかんせんホテルからかなり遠いし、そうなるとHに至るまでが大変そうだ。
そんなときベンチでヒマそうにしているのを見つけた田中美佐子似の娘。迷わず接近。
「なにやってんの? 」
「もう帰ろうかと思ってたんですけど」と浩子(23歳、OL)
「よかったらお茶でも飲まない? 」
「お茶だけだったらいいけど…」なにげに警戒心の強い娘でもある。女も23になれば状況自ずと状況が読めてくるのだろう。結局お茶だけ飲んでバイバイ。やはり彼女を落とすのは困難であった。
そうこうしているうちに時刻は夕方5時。米子に来てまだ一度も結果らしい結果を出していない。このままでは連載自体が大変ショボイ結果に終ってしまう。焦る。焦る。焦る。
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