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風俗情報

 歌舞伎町ヘルス「G1」(2)

 ここで、つい、うとうとっとしてしまい、時計を見たら7時半。あわてて飛び起き、目的の店に駆け足で向かったが、当然、行列はできていいない。並んでいる人から情報収集をしようという当初の目論見はハズれてしまった。
 こうなると、急に初めての店というドキドキ感が先に立ち足がすくむ。以前、早朝ソープを取材した時のブス・デブのオンパレードやボッタクリだったらどうしよう……と、マイナスの考えが頭をよぎる。店の前を何度かウロウロと通りすぎていると、Tシャツにジーパン姿の男性がひとり、何の迷いもなくスッとその店に入っていった。これで覚悟が決まった!
 意を決して入ってみると、らせん式に階段が5段ぐらいあって、その壁に女の子の写真が貼ってある。その先に受付と待合室がある。そのフロアから右手のほうにある階段はさらに、地下に伸びている。女の子の出勤写真は、20枚以上貼ってある。「出勤している女の子です。ただいますぐご案内できるのは、この子とこの子とこの子です」と、店員がテキパキと女の子の写真を2、3枚指さす。
 うーん、予想していた通りブスが多いなぁ。悩んでいると店員が、「この子とこの子とこの子です。どうですか」と、しつこく念を押してくる。
「この花のついている子は、今日出勤している子なの?」
 と、赤い花とゴールドの花がついているポラロイド写真を指しながら聞くと、「はい、出勤しております」と店員は答える。
 ゴールドの花の中に、1とか2と数字が入っている子がいる。つまり、店のナンバー1、ナンバー2を意味しているのだろう。その中のナンバー2の小百合ちゃん(仮名)を指名する。『ソフトクリーム』という昔のアイドルグループの遠藤由美子をちょっと、大人っぽくしたような感じの可愛い子だ。「この子は?」と写真を指さしながら聞くと、「お客さん初めてですか。小百合ちゃんは、9時過ぎにはご案内できますが」と、店員は受付の中にいる男に確認していう。いまから1時間後……。でも、どうせなら可愛い子のほうがいいに決まっている。

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