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 ◆影野臣直「アングラビジネスの帝王」その6(1)

ウラ宿系、職質拒否で新宿署へ

多発する外国人による犯罪の影響か、警視庁の防犯対策がここ数ヶ月で大幅に強化された新宿歌舞伎町。怪しげな身なりをしていたり挙動不審な態度をとれば「ちょっといいですか?」と、すぐさま警察官に呼び止めらるという状況だ。ではそんな職務質問という名の『プライバシーの侵害』を徹底拒否した場合、一体どうなってしまうのだろうか?私、影野臣直がカラダを張って体験したぞ。
憲法違反?人権侵害?職質の実態

毎度のごとく、早朝の歌舞伎町を酔眼酩酊としながら帰路に着こうとしていたところだった。白いマークUに乗った若い男が警官5、6人に取り囲まれ職務質問を受けている。その様子を何気なしに見ていると、その中の一人の警官が私に目を移し近づいてきた。
「新宿警察署です。誠に申し訳ないのですが、ちょっとバッグの中身を拝見させてもらえませんか?」
 またか──。
 犯罪防止のためとはいえ、ここ最近の警察の対応(嫌がらせ?)にはウンザリだ。何度も歌舞伎町内で顔を合わせいるはずなのに、毎度毎度のマニュアルどおりの質問。しかも今月に入ってもう6回目だ…。これもウラ宿系の宿命だろうか。
「おたくら、何回オレに職質したら気が済むんだよ?」
「スイマセン。最近、凶悪犯が増えていまして。バッグの中身を見せてもらえませんか?」
 ずうずうしく一方的に身体検査をしようとする警官は、強引に私のバッグを開けようとする。これにはさすがの私もキレた。
「デメーこの野郎! 人のバッグを勝手に開けようとしやがって。もしヤバイ物が何も入ってなかったらどうするんだよ。この中には人様には見せられない大事なものが入ってるんだ。テメーらなんかに見せられない!」
 すると警官は極めて事務的に
「それならそれでいいんです。だから確認だけをさせてください」
 と答える。この警官に態度にさらに腹が立った。こうなったら徹底抗戦だ。私と警官たちの押し問答が続く。彼らは私のようなウラ宿系をどうしても信用できないらしい。ではウラ宿系を安易に犯罪者だと決めつけたらどうなるのかを徹底的に教え込むしかない。ふとヤンナイの次号のテーマが思い浮かんだ。
『職質に協力しなかったらどうなるのか?』
 よし、じゃあ今回はこれでいこう! 部下を電話で呼びつけ、職務質問でトラブっている俺の写真を撮れと指示する。すると
「何してるんだ! やめろ、やめんか! 今撮ったモノを消すんだ!」
 と警官たちは先ほどの横柄な態度から急に動揺した様子になり、部下のカメラを取り上げようとする。
「何だよ。もともとおたくらが職務質問だといって無理矢理カバンを開けようとしたり不当な行為をしてるんじゃないか!」
 部下たちも負けずに騒ぎ出した。
「わかった…、詳しく話しを聞きたいから派出所へ来なさい」
「上等だよ、行ってやるよ! ただし何も出てこなかったら覚悟はできてるんだろうな」

   


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