「ご指名はございますか?」
と聞かれたので、
「いや、指名はないけれど、素朴な女の子をお願いします」
なんせ、指名料が1000円かかる。これという女のコがいないのなら、わざわざ指名することはないだろう。
「では、背の高いほうがよろしいですか、それとも…」
などと聞かれた。そうね、高いほうより低いほう、あと太りすぎとか痩せすぎではなくて、中肉かな、オッパイも普通サイズで、あと初めてだから、いろいろと教えてくれそうな人がいいな、などの話をした。
「で、お客様はどちらからいらっしゃいますか?」
と聞かれたので、東京から行くと告げた。驚かれるかと思ったら、そうではない。けっこう東京から来る客もいるのだろう。車かと訊かれたので電車だと言うと、水戸駅まで迎えに来てくれるそうだ。これはいい。知らない土地で迷子になるのも恥ずかしいからな。というわけで、上野駅から「スーパーひたち」に乗り込む。なんだか旅行気分で楽しいけれど、上野からは1時間であっという間に水戸に到着。けっこう近いんだね。電車賃は3510 円。往復だと…。うーん、都内で安いヘルスに行けそうな気もするのだが。
ストライクゾーンの女のコにバットを思いっきり振った
駅に着いたところで、南口に出ると、若い男性が声をかけてきた。「夢幻」の人らしい。礼儀正しい人である。車のドアを開けてくれる。後部座席に座ると隣に女のコが座っていてビックリ。おお、照れちゃうね。車内はいいニオイだ。
「こんにちは、あみです」
とにっこり笑いながら頭をちょこんと下げた。おお、感じのいい女の子だ。まさに素朴な感じだ。少し恥ずかしくて、なにも話せずにいると、車はすでにスタートしていた。運転している男性店員が、この女の子でいいかというようなことを聞かれ、
「ええ、もちろん」
と言ったところで、すでに車はホテルの前に到着している。ここで、料金を支払い、中へ入っていく。
ちょっとした恋人気分である。それにしても、ホテルの部屋はいっぱいで、ひとつしか空いていない。
「ここで、いいですか?」
とあみちゃん。うんうん、もちろん。彼女が部屋のボタンを押すとがっちゃんと鍵が落ちてくる。なんだか胸が高鳴るなぁ。
部屋に入ったところで、
「あの、実は初めてなんで、よくわからないんですよ。こういうところ」
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