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というわけで、彼女はやってきた。天気のいい日だった。背の低いポッチャリとした色白の女性で、女王様には見えない。
まずは挨拶をして、あれこれ話す。彼女によれば、たいていの場合、待ち合わせは喫茶店で、そこでいろいろなことを話してからプレイに入るのだそうだ。これまで3時間も喫茶店にいたこともあるそうだ。
しかし、それでは商売にならないでしょうと言うと
「私、商売でやっているつもりはないんですよ。好きだからやっているんで、趣味みたいなものかしら」
なるほどね。それで、プレイってどういうものがあるんだろう。
「最近はみんなSとかMとかこだわらない人が多いですね」
ん? そりゃいったいどういうこと?
「つまり、S&Mプレイって、お互いがSやMを入れ替わりながら遊ぶのよ」
だそうだ。なるほどね。それだった普通の人でもできそうだ。セックス自体が、責め側か受身側ってあるもんね。それも一方が一方をリードするというものもあれば、お互いが責めたり、責められたり立場が変わるものもある。
しかし、大きくて黒いカバンを持ってきている彼女。いったい中身はなんなんだろうか。
「だって、SMやるんだから、いろんな道具を持ってきたのよ」
と言う。中をのぞいてみると、縄だとか、手錠、バイブレーターなんかが入っている。
「正直なことを言うと、僕はSMのことよくわからないんですよ」
そう言うと、なおみ姫はそのことはすでにわかっているというようにうなずいた。
「とりあえず持ってきたのよ」
「そういえば、SとMを交互にやるって、どういう風にするの?」
やっとエロい話にもっていく。
「それは一概には言えないわね。相手によって違うもの」
なるほどね。それは正しい。そうなんだよね。相手によってだよなぁ。オレは巨乳フェチだなんて言ってっても、じゃ、貧乳でめちゃくちゃ美人からお誘いがあれば、すぐにエッチしちゃう男がたいていだよね。オレもそう。相手によるよね。
「ほら、服を脱がされる側と脱がす側ってあるでしょ。脱がすのがSで脱がされるのがMだとするじゃない。でも、お互いに脱がせっこしてもいいわけじゃない」
あ、なあるほどね。じゃ、お互いに脱いでみようか。と言いながら、デジカメを取り出す。
「これでお互いを撮りっこするのもおもしろいでしょ」
とうまいこと撮影にももっていく。1枚ずつ服を脱いでいく。目の前でこうして服を脱ぎ合うっていうのもなんだか新鮮だなぁ。舐めるように写真を撮る。彼女も持参のデジカメで僕を撮り、お互いにそれを見せ合う。これはけっこうおもしろい。
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