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 「そういえば居たな、AV界でも悪徳プロデューサー列伝」(6)

『カメラテストという名の職権乱用デート』
日を改めて待ち合わせした場所は、新宿のサザンテラス。「カメラテスト用に事前に部屋取っているから」とは聞いていたけど、彼がワタクシ松本に再度確認してくるコトは、
「君、フリーランスだよね。助かるよー。ダクションのコは物分りが悪いし、仕事仕事してて扱いづらいよ」
今まで仕事をしてきた人でそう言ってきた人は初めてじゃないけど、意味アリ毛なニュアンスが込められている気がしたのは気のせい? いや、気のせいじゃなかった。声になっていないけど裏に、「バックは特にいないっつーコトだよね」と。彼は気前よく、
「松本君緊張してるよーだからさー、メシでもゆっくり食って段取りのコト相談しよう。さあ、何食べ行く?好きなトコでいいよ」
イタメシ屋で彼の立場や仕事について聞いたら、そのメーカーではどうやら彼が社長についで権限を持っているらしい。プロデューサーとしての立場を保障されている代わりに、社長の道楽の手伝いをとことん手助けするという義務もつきまとっている様子だ。SMレーベルのキャスティングも任務の1つで、今日はその為の打ち合わせとカメラテスト。撮影にコスチュームと小道具何点かを用意したが、彼がSMに余り興味が無く詳しくないというのもあって細かい打ち合わせはしなかった。その日のギャラをレストランで先に受け取り、部屋へ移動した。
部屋に移動すると、彼はデジタルビデオカメラの準備を始め、私はボンテージに着替えた。ビデオ撮影の名目は社長やSMレーベルの監督に見せる為とは言っていたが、それにしても適当だった。普通のSMクラブの雑誌グラビアを撮るように鞭を持ってポーズつけたりをしていたが突然、
「君の場合は単体のコとレズガラミもするだろうから、はい、コレカメラ目線で舐めてみて」
と小ぶりなバイブレーターを渡されて、フェラ顔撮影。おかしいよね、僕は女子のクンニはするけどフェラは役割にないはず。更に、「じゃあ、それを下にあてがってオナニーしてごらん」
おいおい、それって必要ないでしょーが、と思ったけど「ギャラもらったし、まあいいか」と思って足を開きベッドの上でバイブ挿入を行った。すると、彼はカメラを置き私の衣服のジッパーに手を伸ばし下ろす。自分で掴んでいたバイブの手を放そうとしたらその手ごと抑えられて、
「松本君、まだまだ硬いよ。男に対する君を見せてもらおうか」
と言われた時「ゲッ、はめられた」と思った。それに帰って原稿も書かなきゃなんない。予想してなきゃならなかったが、私を狙うようなタイプの人間には見えなかったのが誤算だった。断る理由もなかったので半ばGOサイン出したようなモノだったが素直にOKするのは悔しかったので、
「シャワー浴びながら考えさせて下さい。明日締め切りの原稿もあるので手短に」
と不貞腐れながら全裸になり浴室のドアを閉める。少しして全裸になった彼がイキナリ入ってきて、「そんなにカリカリすんなよ、俺も悪かったよ」という表情をしながらタオルを私に手渡しに入ってきて繕うように、
「フリーの人を苦しめるつもりはないから、無理にとは言ってないし」
と言い放ち去る。悪人になりきれない言い訳マンになってるS氏、だけど用意周到の全裸でやる気満々だ。
S氏の華奢な身体の下は身体相当の大きさだが、弓状にしなっている。「さあ、今度はおもちゃじゃなくて俺のを」と言わんばかりにベッドの上で大の字になるので、噛み締めるように咥えてやった。すると、
「あぁ、いいよっ!ギモちイイッ」
と身体全身を揺さぶりながら悶え喘ぐ。ここまでよがられると張り切ってしゃぶった方としては悪い気はしない。彼は、
「さあ、君のもっと淫乱なトコロを見せて」
と興奮状態。ここまで盛り上がられちゃうと後には引けない。彼は自らコンドームの袋を破き自分の竿に付け、正常位だったか騎乗位だったかは忘れたが、3〜5突きで発射。う〜ん、早かったし入った気がしなかった(磨耗しなくてよかった♪)。終わって、
「君のような人はレズガラミもいいけど、若手男優に痴女プレイをする方が作り甲斐があるかもなあ」
とか言ってたっけ。じゃあ仕事くれよって感じ。そんな感じで職権乱用デート終了。その後は通常の仕事の付き合いで数本仕事を振られて特に何事もなかった。彼にしてみれば、試したいのが半分、フリーなら遠慮なく手出してしまえが半分ってところだろう。

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