■第4回 タイで生きるいろんな「性」のカタチ(4) |
「トムボーイは女の人の気持ちがわかるから、何を言ったらいいか、何をしたらいいか、こちらの気持ちを汲むのがとても上手」
というノックさんの言葉に思わず納得。この心地よさを知ってしまったら、もう普通の男と付き合うことはできないそうだ。けれど何もかもが完璧というわけではなく、「トムボーイもけっこう浮気者よ。その辺は普通の男と一緒ね(ノックさん)」ということだ。実際、数多くの女性と恋愛をしていたというレックさんだが「彼女と付き合い始めてからはもちろん浮気はゼロ」。
親と子供がいるっていう完成された家族を持ちたい
インタビューの後半、レックさんに少しつっこんだ質問をしてみた。男役のトムとして胸を切除したり、性転換手術をしたいと思いますか?
「胸は取りたい。胸のふくらみがなかったらもっとかっこよく服を着れると思うから。性転換は考えていないよ。それで子供がつくれるならやりたいけど、そういうわけじゃないからね。ホルモン注射も考えたことはあるけれどまだ挑戦したことはないんだ」
じゃ、子供が欲しいと考えたことは?
「やっぱりすごく欲しいね。養子じゃなくて自分の体で育てた子供が欲しいから精子提供かな。有名人のトムとディーでそうして子供をつくったカップルはいるよ。子供の欲しい理由は父親と母親と子供がいてっていう、普通の完成された家族を持ちたいという気持ちがあるから。でも子供が持てないとしても、それはそれでいいかな。旅行に一緒に出かけたりしてふたりで幸せにやっていきたいと思っているよ(レックさん)」
対するノックさんは、
「他の人と生活するのは考えられない。レックがいないならひとりでいたほうがいい。それくらいレックのことを想っているの」
これもまた、ひとつの愛のかたち。
□インタビュー3 エーさん25歳□
それは、闘いにも似た険しい生き方
約束の時間から遅れること45分。清楚という言葉がまんまあてはまる女性がやってきた。彼女こそがこの日の主役、カトゥーイのエーさんだ。
肌はシミひとつなくすべすべで、これほどまでに色の白いタイ人を見たことがない。彼女を見れば誰もがそれを口にせずにはいられないだろう。タイではそれは最高のほめ言葉でもある。
丁寧にわかりやすく説明してくれるレックさん。
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