野望の帝国 野望の帝国

風俗情報

 第4回 タイで生きるいろんな「性」のカタチ(6)

「メチャクチャ悲しかった。手術後も痛みがひどくてとてもつらかった・・・・・・。彼が自分の元に戻ってこないことを知っていたら手術は受けなかったと思う。いまは時間が経って仕方がないと思えるようになったけど・・・・・・」

 それから数年。こころとカラダの傷はだいぶ癒えたようで、いま現在付き合い始めて1か月になるタイ人の彼氏がいる。カトゥーイであることは彼も知らない。

「まだ言わないわ。とても勇気のいることだし、言ったとしたら、彼自身もカトゥーイの恋人を持つ男性として周りに見られるわけでしょ。そういう中傷に耐えられるかっていうのはもっと時間をかけてみないとわからないから」

 恋愛に関してはとても慎重な彼女。

「1、2年ならともかく、一生涯の伴侶となるような人は欲しくないわ。本当に好きな人が現れても自分は子供が産めない。夫婦の潤滑剤である子供が持てないことは相手の男性を苦しめるし、いろんなことでたくさん悲しませてしまうから」

 たんたんと語るその表情が、逆にせつなさを誘う。

「普通の男女のカップルよりもカトゥーイと男の人のカップルってケンカが多いの。恋人と別れて自殺したカトゥーイも多いわ。そういう悲しい事実を見たり聞いたりしてこういう考えになったの。だから将来は、母親の面倒を見ることを第一に考えているわ」

 現在の彼氏にカトゥーイであることを打ち明けたとしてうまくいくかどうかはフィフティーフィフティーと言っていたエーさん。
 彼女の人としての懐の深さは、誰の目にも魅力的にうつると思うのだが。



□インタビュー4 番外編 エイジさん(仮名)27歳□

タイの環境の良さは、ゲイにとっては世界一

 日本と比べると同性愛を受け入れているように見えるタイ。実際のところどうなのだろうか? 客観的な意見を聞きたいと思い、ひとりの日本人ゲイ男性にインタビューを申し込んだ。タイ以外の状況を知っているからこそ見えてくるタイ。それは彼にとってどんな国なのだろうか。

[前のページへ] [竹野内実花TOPへ] [次のページへ]


Copyright(c) 2003-2004 YABOU NO TEIKOKU All rights reserved.