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 風俗嬢インタビュー(5)

 その後も毎日が修羅場のような生活を送り、そのうちやくざとして取り返しのつかないヘマをやらかしたアルマーニは行方をくらました。組からアルマーニの所在を聞かれるも、彼女でさえもどこに行ったのか分からない。しかしそれで済まされないのが黒社会。彼女は組から嫌がらせの毎日を送る。
「窓わられて不法侵入されて服は切り裂かれてるし、枕に包丁がささっていたこともあった。つとめていたヘルスにも電話がいって『クビにしてください』とか。あとはしばらくつけまわされた」
 我慢ができなくなって彼女は札幌を飛び出した。大阪へ行くもスカウトされたのがやくざ経営の風俗店。とにかくやくざと縁を切りたい彼女は東京へやってきた。アルマーニが東京に身を隠している予感はあった。そしてそれは的中した。
 彼女はこれまでのアルマーニとのおよそ一年間を、ほかの質問より比べて一生懸命に熱く話してくれた。アイスティーのはいっているグラスをストローで何度もかき回しながら。
――彼って指は全部あるの?
「知り合ったころはあったんだけど途中でいろいろあって自分から落とした」
――どの指をやったの?
「小指。(やはり基本は小指らしい)そういう指はホルマリン漬け」
――見たことある?
「ありますよ。彼のじゃないんだけど。事務所に遊びに行くとみんなからかってくるんですよ。『小指見たくない?』って。そういう小指の部屋があって、小指は瓶にホルマリン漬けにしてあって」
 上野動物公園でパンダを見た二人は、今一緒に暮らしている。

できればもう、さわられたくないかな

――しばらく東京にいるの?
「うん、たぶん」
――そのやくざの彼氏とはこれからどうなるんだろ?
「いろいろ考えるとうまくいかないと思う。とりあえずいまはサラリーマンしてるけど、またやくざの世界に戻ると思うし」

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