■ 法律Q&A 第3回(3) | Date: 2004-02-02 (Mon) |
■質問6
ユーザーからの質問が多い、開業に必要な許可及び届出関係です。
開業への流れ、必要な許可及び届出、申請・審査する機関などを出来る限り、詳しくお願い申し上げます。
マッサージ嬢付個室ビデオ
スワップパーティー
立ちんぼ(この場合、法律に触れるのか?という点も)
オナニークラブ(店員1人に射精を見せる行為)
カップル喫茶
出会い小屋(セリクラ)
ヌード写真撮影会
AV撮影可能の出張ヘルス
ちょんの間
のぞき部屋(マッサージ嬢付)
ブルセラショップ
男女交際クラブ
韓国式エステ
タイ古式マッサージ(性サービス無)
レンタルルーム
高速道路サービスエリアの移動車内での性感マッサージ
AV女優専門の人材派遣業
トップレスバーのダンサーの興行、もしくは派遣業務▼回答6
これは難しいですねえ。というのもこの名称だけではどんな営業なのかわからないんで回答のしようがないんですよね。だからどうやって回答を書いたらいいかなあ。。。ということで、現実と内容が違うかもしれませんが僕の想定で回答いたします。実際に開業なさるというときは個別に内容を聞きながらでないと何とも言えません。
また、そもそもこれらの営業は内容によっては違法営業になる可能性が高いですし、健全な社会環境の構築を考えた場合には営業をなさらないほうがいいに決まっています。不安を感じるようでしたら営業自体諦めたほうがいいですし、私自身もお勧めできません。但し、すべてが違法とは言えませんのであとは営業の内容に応じた判断をしていくしかないでしょう。
前置きが長くなりましたが
● マッサージ嬢付個室ビデオ
▲ これは2号店舗型性風俗特殊営業になるでしょうか。
● スワップパーティー
▲ これは業態によっては店舗型電話異性紹介営業になるでしょうか。
● 立ちんぼ
▲ この営業自体実はあまりよくわからないのですが、違法なようです。やってはいけません。路上での客引きは禁止されています。
● オナニークラブ
▲ これは店舗型性風俗特殊営業の3号になるでしょうか。
● カップル喫茶
▲ これはちょっとどんな店かわからないんですが。店舗型性風俗特殊営業の4号になるでしょうか。
● 出会い小屋(セリクラ)
▲ これは店舗型電話異性紹介営業になるでしょうか。
● ヌード写真撮影会
▲ これはヌードを見せるということでヌード劇場などと同じ届出の対象になるでしょうか。店舗型性風俗特殊営業の3号でしょうか。
● AV撮影可能の出張ヘルス
▲ これは無店舗型ファッションヘルスの届出でよいでしょう。
● ちょんの間
▲ これは店舗型ファッションヘルスですね。場合によっては2号営業になるのでしょうか。
● のぞき部屋(マッサージ嬢付)
▲ これはマッサージがつくので店舗型ファッションヘルスになると思います。但し、マッサージの内容によっては店舗型性風俗特殊営業の3号と同じ届出でよいかもしれません。
● ブルセラショップ
▲ これはアダルトグッズの販売店ですね。店舗型性風俗特殊営業の5号の届出になるかと思います。
● 男女交際クラブ
▲ これは何ですか??出会い系サイトとかのことでしょうか?だとすると店舗型異性紹介営業の届出の対象になるかと思います。
● 韓国式エステ
▲ これは性的サービスがないのなら現状では特に何もいらないです。
● タイ古式マッサージ(性サービス無)
▲ 韓国式エステと同じです。
● レンタルルーム
▲ これはラブホテルとかと同じ届出が必要です。店舗型性風俗特殊営業の4号になるでしょうか
● 高速道路サービスエリアの移動車内での性感マッサージ
▲ これは店舗型ファッションヘルスの対象となります。場合によっては無店舗型ファッションヘルスになるかもしれません。但し、高速道路サービスエリア内ということなので、そもそも営業をできない可能性が高いです。この辺はどのように客から依頼を受けるのかによって変わってくるでしょう。
● AV女優専門の人材派遣業
▲ 人材派遣業の許可申請というのがあります。その対象になるかと思います。但し、業務の内容によってはこの許可の対象にならないかもしれません。
● トップレスバーのダンサーの興行、もしくは派遣業務
▲ 外国人がダンサーの場合は興行の就労ビザを持っている人を派遣すると言うことでダンサーはその就労ビザの取得が必要です。そして、ダンスを見せるということで1号営業もしくは2号営業或いは3号営業の許可申請が必要ですね。また、派遣ということなので人材派遣業の許可も必要になるかもしれません。
さて、以上に書いてきた実際の手続きなのですが、届出に関してはそれほど難しくないものも結構あります。店舗型性風俗特殊営業、店舗型電話異性紹介営業、そして1号・2号・3号と書いた営業は全て警察に対しての手続きとなります。お店の所在地を管轄する警察署がどこなのかまずは調べてください。最寄の交番でも、どこでもいいので聞けばすぐに教えてくれます。そして所轄の警察署に電話をかけてください。生活安全課が担当です。そこの担当者に営業の内容を言って、手続きをしたいと言えば大体のところは教えてくれます。その後に必要となる書類を入手して、添付書類を揃えて、提出書類を記入して提出すれば手続きは完了です。なお、ご自身でできない場合は、これらの書類の収集、作成に関しては我々行政書士が業務として承ります。
但しこの前に注意しないといけないことは、そのお店の場所がその営業をしてはいけない場所である可能性があると言うことです。これを事前に充分調べないと、場所を借りたものの営業をできないと言うことになりえますので注意してください。
次に1号、2号、3号などと書いたものについて説明します。これらは許可申請と言いまして、以上に書いたものとは全く性質が異なる手続きが必要となります。厳格に審査されて、その後に許可されれば営業ができると言うものです。厳格に審査される以上は警察からも認めてもらえていると言うことが言えます。しかし、認めてもらっているにもかかわらず違法な営業をしているお店もなかにはあります。そのようなお店は厳しく取り締まられます。決して違法なことはしないでください。
実際の手続きですが、必要書類を集めて申請書を書いてと言う部分は上記の届出と同じです。但し、こちらの場合は書類を提出したあとに警察が厳しく内容をチェックしますので、許可が下りるまでに時間がかかります。許可が下りるまでは当然営業できませんので注意してください。
また、これらのお店(1号、2号、3号)では飲食物を提供する場合が普通でしょうから、その場合には飲食店としての営業の許可もあわせて必要です。これは各地の保健所に対しての手続きとなります。警察への手続きと保健所への手続きが両方必要な点に注意してください。
さて、次は人材派遣業の許可・届出と言うことですが、この手続きはハローワークに言って聞けば教えてもらえます。但し許可を取るためにはいろいろ条件がありまして、資本金が1000万以上、人材の教育をきちんとするなどの決まりがあります。届出のほうはもうちょっと楽なのですが、やはり条件がいろいろあります。なお、業務の内容によっては許可自体が出ない(例えば弁護士事務所への派遣などは許可が出ません)可能性もありますので注意してください。
最後に外国人ダンサーの興行に必要な就労ビザの話ですが、外国人ダンサーを派遣するにはその派遣をするためのプロモーターの資格が必要です。プロモーターになるための資格については入管に聞けばやり方を教えてもらえます。プロモーターとしての業務をするための許可申請手続きというものです。
ちなみに以上に書いてきた手続きを仮に私が依頼された場合の目安の報酬を書いておきます。この値段によって、手続きの複雑さを知る上での参考になるかなと思います。
1.2.3号の許可申請 20万円程度から 飲食店の許可申請 3万円程度から 店舗型性風俗特殊営業 20万程度から(但し種類によってかなり異なる) 店舗型電話異性紹介営業 20万程度から 無店舗型ファッションヘルス 5万程度から 人材派遣業許可申請 20万程度から 届出 10万程度から プロモーター許可申請 45万程度から ということです。状況に応じてかなり異なってきますのでこれもなかなかはっきりとしません。状況に応じた見積もりを出さないと何ともいえません。
以上ですが、おわかりいただけたでしょうか?もうちょっと細かく書いたほうがよければ加筆いたします。