女のコが途切れない日もあれば、一人も当たらない日もある。そこらへんは博打的要素が強く、早取りのテレクラに近いと言える。同じギャンブルでも競馬や競輪ではなく、パチンコが好きな輩がハマってしまいそうな気がする。イイ台を確保するために、曜日や天候や時間帯を計算していざ出陣するものの、それ以降は運まかせって点が何となく似てると思うのだ。基本的にギャンブルはやらないが、パチンコだけは正月休みは必ず行ってしまう僕としても、ちょっとハマってしまう予感である。さっそく行ってみよう。
JR池袋駅東口から明治通りに沿って、例のいかがわしい地帯・六差路方面に歩いて3分くらい。風俗街に到る少し手前あたりにある雑居ビルのワンフロア。台湾マッサージの呼び込みのネエチャンがビル前によく立っているのが目印と言えば目印か?
お世辞にも前回の「Tu−Ba」のようにキレイなハコだとは言えなかった。トタンでできた、椅子も満足に引けないほどの狭い個室で女のコの「面会」を、あてもなく待ち続けなければならないわけだ。「面会」という言いまわしはオーバーでも冗談でもない。昔、なんかの漫画か映画かで、とにかく狭い独房に囚人を入れておくだけ、といった拷問を見たことがあるが、まさに軽い「拷問」クラスの閉塞感だ。ヘビースモーカーの僕が不快に感じるくらい煙草の煙が室内に充満している。
この日は雨が降っていたせいもあるのか、女のコの出足はかなり鈍かった。
1時間を越えた時点で回ってきた女のコはいかにも女子高生風な田舎臭いギャルのみ。未成年だと話に発展性がないので、パスカードを小窓から提出して、パスさせていただいたが、もうすぐ制限時間であるにもかかわらず、誰も来ない。
「パスしなきゃよかった」と、後悔の念がよぎる。
すでに残り時間は5分足らず。ロクな雑誌も置いてないので、これ以上いるのも辛い……。今日はあきらめ、身支度を始めると、店内に「女のコが回ります」という主旨(正確な台詞はすみません、忘れちゃいました……)のアナウンスが入る。
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