青梅街道から西新宿歩道橋通りに入り…、あれ、入り口のところにも中古レコード屋がなかったっけ? そこはぽっかりと空き地になり、マンションが立つらしい。「えとせとら」とOSストリップ劇場が入っていたビルも、ない。そして「個室ゆ西口」の看板も消えていた。いや、「個室ゆ西口」は無くなっていたが同じ場所に「ファッションソープ P」という店がある。店構えは古臭く、いかがわしいままだ。昔の喫茶店のような黒いガラスと丸く赤いノブのドア。どうやら店名が変わっただけらしい。看板には「45分 8000円ポッキリ」の文字。本番ナシとしても、普通のヘルスよりも安い。まぁ、出てくるのが、超熟女だとすれば安くもないということになるのだろうが。
「P」入り口。店名のせいか、これでも以前よりだいぶいかがわしさが減少。
覚悟を決めて店に入る。十数年ごしの決意。想像通りに店内もかなりのオールドスタイル。寅さんが泊まっていたような場末の旅館を連想してしまう。赤い絨毯と薄汚れた怪しい壁紙。 受付のおばちゃんが言う。
「今からだと、50分くらい待ってもらうことになるんだけど」
時刻は夕方5時。6時に女の子が来るという。仕方ないので、6時にまた来るといって店を出た。この辺りならば時間を潰すのはわけがない。輸入レコード屋、輸入ビデオ屋などをハシゴして過ごす。
さて、6時少し前に再び入店。料金の8千円を払う。待合室は応接間風でテーブルの上に観葉植物などが置かれている。高度成長期の匂いがする。つけっぱなしのテレビでニュースなどを見て待っていると10分ほどで呼ばれる。ここで女の子とご対面。そこに立っていたのは、まるで自分の母親のような大熟女、などではなくて、若い女の子だったのだ。ちょっとあか抜けない丸顔の東北系ぽっちゃりムスメ。あどけなく、可愛らしい。びっくりした。
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