Yさんに案内された部屋は最上階の4階。階段で毎回4階まで上がりおりするのは、その年齢じゃ大変だろうな、などと失礼なことを考えたりする。いや、ま、プレイ自体がそれ以上の肉体労働か。
個室はかなり狭い。六畳、いや四畳半くらいかもしれない。そんなスペースの中にベッドと浴槽、洗い場、そしてサウナ器が詰め込まれている。淡いブルーのタイル壁には細かなヒビわれがみっしり。壁の戸棚はガムテープで補強されている。
スケベ椅子に座らされ、体を洗われる。Yさんは短いチャイナドレスのような白い制服を着たまま。手つきは慣れたもので、股間を洗われる時などは、思わず少し勃起してしまったほどだ。
お湯をたっぷり張った団地サイズの小さな浴槽につかる。蒸し暑い日で、かなり汗をかいていたから気持ちがよかった。お湯につかりながら、Yさんと話す。もちろんYさんは一緒には入ってこない。一人がやっとのサイズなのだ。
団地のお風呂、といった感じのプレイルーム。狭い。
Yさんの話によると、やはり新宿西口の店とは系列で彼女は10年ほどそちらで働いていたそうだ。しかし、西口店は老朽化が激しく、使える店が2部屋くらいになってしまい、ほとんど開店休業中なのだという。営業許可を失うのがもったいないので、とりあえず形だけ営業しているという状態。女の子がいない日もあるとか。僕が遊びに行った日は、幸運だったのか。
そんなわけで西口店にいた女性のほとんどが、中野店に移籍してきたわけだ。
「ここって9割が常連さんの店なのよ。だから西口の時のお客さんもずいぶんこっちに来てくれるわ」
ま、なかなか新規の客が入るには勇気がいる店構えではあるからなぁ、などと思ったりして。でも、確かに慣れると、このレトロな空間は落ち着くのかもしれない。僕もここのところの駅前風俗めぐりで、すっかり慣れてしまった。
「常連さんって、やっぱり年配の人が多いんですか?」
「そうね。40代、50代…。80代のおじいちゃんもいるわよ。でも、西口の時は、近くに専門学校が多かったから、若い子もいたわね」
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