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風俗情報

 『浅草橋』(2)

 
 こんな町並みの中に、日本最古のマンションヘルスがあるとは。

 お腹をぱんぱんにして店を出るが、まだ一時をまわったところだ。駅前の本屋で時間をつぶす。大槻ケンヂ「グミ・チョコレート・パイン パイン編」と遠藤徹「姉飼」を購入。そしてぶらぶらと店を目指す。「P」は駅から三分ほどの雑居ビルの中にある。周りは会社や倉庫ばかりで、とても風俗店が営業しているとは思えない。すぐ裏を隅田川が流れていたので、川べりで1時30分まで待った。河口が近いため、潮の香りのする川だ。

 すぐ裏手には隅田川。風情のある眺め。

 店名だけが白いプラスチックの表札にかかれた無愛想な入り口。チャイムを押すと、すぐにワイシャツのネクタイ姿の中年男性が出てきて、待合室に通される。開業20年の老舗店ではあるが、何度かリニューアルされているようで、待合室も綺麗だ。ビザールな海外イラストが飾ってある。
 しばらくして店員がメニューを持ってくる。通常コースは40分1万2千円から。僕は60分1万7千円のコースを選ぶ。

「すぐ入れるのはこの子で、こっちの二人は3時とか4時とかになっちゃうんですが」

店員がそういって3枚のポラロイドを見せた。僕は早い子でいい、と答えた。

さらに入会金千円がかかる。僕は事前にサイトで4千円の割引券をダウンロードしておいたので、それも出した。

「それじゃ4千円引きまして、総額1万6千円になります」

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