■第8回 風俗業界に携わる人々の裏話(2) |
3デリヘルオーナー・坂本保氏(仮名)
今や、日本全国どこの地に行っても必ず存在するのが、僅かな資金で開業する事が可能なデリヘルだ。長らく続く不況の中、低リスクで運営できる為か『脱サラ・ビジネス』としても人気のこのデリヘルの、裏側の真相に迫って取材を試みた。
「私の給与明細?大した金額じゃないですよ!不況のせいか、近頃では需要と供給のバランスが崩れてきてるみたいで・・・。」
8年前より都内でデリヘルを営む坂本氏は、開口一番こう告げた。更に早口で、
「私の場合は、とにかくお金が必要で・・・。と言うのも、9年前に離婚をした為、慰謝料や2人の子供の養育費などの支払いがあり、昼間の仕事の稼ぎだけでは到底おぼつかなくなって、仕方なく夜もバイトをする事にしたのです。その時選んだバイトがデリヘルのドライバー。これが、私がこの業界に身を置くきっかけです。」
月々の支払いの為、死に物狂いの日々を送る事となったのだが、根っからの女好きの彼にはデリヘルでのバイトは全く苦痛に感じず
むしろ逆境を楽しんでいるふしさえ有ったようだ。
「今だから言える事だけど、デリヘルでのバイトは私にとって楽
園そのもの。店の女の子を時々つまみ食いさせて頂きました。ば
れたら罰金ものだけどね。」
災い転じて福となると言うべきか、本当に懲りない男である。
更に坂本氏の強運は、これだけに留まらない。
「私が他店の経営者達と違いラッキーだったのは、当時バイトをしていたデリヘルの社長から、現在の私の店を安く譲って頂けた事。
だから、軌道に乗せる苦労は全く経験せずに済みましたから・・・。」
店の権利を得る為に借り入れた200万円も僅か一年余りで完済。今では、ゆとりの有る生活を送っている。
そんな坂本氏にも過去には随分痛い目に遭った様だ。
「私が開業した時は、デリヘルの広告を扱う媒体は無かったので、ピンクチラシを各家庭の郵便受けに投函していたのだが、警ら中の
巡査に説教されたり、またヤクザ風の住人に殴られたりと悲惨な体験も沢山しましたよ。」
今では現場には殆ど顔を出さず、業界未経験の女の子への実技講習だけが坂本氏の唯一の仕事だと言う。好きな事だけをして大きく稼ぐ!そんな生活を彼は実践している。坂本保氏(仮名)プロフィール
殆ど病気と言っても良い程の無類の女好きで、デリヘルは天職と信じて疑わない中年。東京郊外の某市のマンションに於いて、愛犬と共に快適な生活を送る。現在独身離婚歴有り。4出会い喫茶のオーナー・沼澤譲二氏(仮名)
東京を始めとする大都市圏では出会い喫茶は完全に確立された業種に成長し、マンネリ化した風俗業界に一石を投じている。この業種は他の風俗と違い風俗嬢を雇用せず素人女性に来店を促すので、一風変わった興味深い話が聞けた。
「私にとってこの商売は、完全に趣味の延長です。」
はっきりとした口調でこう断言する沼沢氏は、ホスト顔負けの二枚目の風貌で巧みな話術で、次から次へと興味深い話を繰り出す。
「私の趣味とは、インターネットのサイトで知り合った女性とセックスをする事。待ち合わせ場所に現れた女性とは、ほぼ100%ホテルに行きますよ。」
この趣味と、出会い喫茶を経営する事との接点は一体どこに有るのか?
「サイトで知り合った複数の女性と定期的に肉体関係を持つうち、彼女達の方からサポートしてくれる男性を紹介欲しいと頻繁に言わ
れるようになり、それならと出会い喫茶を開業させたのです。」
凡人には思い付かない、見事な発想である。さて、この出会い喫茶は前出のホテヘルやデリヘルと違い風俗嬢を雇用する訳ではなく、あくまで素人女性に来店を促すシステムで
あるがゆえ、それ相応の苦労も尽きないようだ。
「男性客の来店と女性の来店のバランスが合致しない時は大変ですね。先日も、ある女性から5千円で良いから私を買ってと言われま
してね。勿論断りましたよ。我々の業種は他の風俗店と違い、収入は入店料と連れ出し料だけですから、男性客の来店が少ない
からといってそんな無駄な事にお金を使えません。」
反対に女性の来店が少ない時は、過去に来店した女性達に来店するようメールを送信したり、あらゆるサイトの掲示板に書き込みを
したりと片時もパソコンの前から離れられないらしい。
では、普通の風俗店に比べ特殊な形態のこの業種の旨みとは何なのだろうか?
「私の場合、来店する女の子のうちの数人が、私に貢いでくれていますから・・・。」
満面の笑みを浮かべそう語るH氏であった。沼澤譲二氏(仮名)プロフィール
趣味のインターネットでの女漁りがエスカレートし、出会い喫茶を開業して間も無く4年。女ウケする甘いマスクの為、給与以上の金額を複数の女に貢がせ左うちわの毎日を送る。