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風俗情報

 カップル喫茶(2)

「すみません、写真指名はできます?」
「大丈夫ですよ、変なコは採用はしてませんから」
「……」
写真指名がない店ほど、ボッタクリの率が高い。
「きょうの女性も28歳のOL、素人ですから」
 この紳士は風俗遊びをする男性が素人というキーワードを好きなのを知っていると見えて、やたら素人を強調する。まあ、俺は最初から遊ぶつもりで来ているから、その態度を見透かしているに違いない。俺が財布から大枚2万円を取り出すと、紳士は口元をゆるめた。そしてお釣と一緒にあるメモ用紙を手渡した。

 それには…19時30分 サンフランゴ アイカワ

 と事務所から待ち合いの喫茶までの地図が書かれてあった。
「そこで待っていて下さい。指定の女のコが行きますから。レジ前で場内アナウンスをしてくれます。お客さまの名前をうかがってませんでしたね」
「スズキ」
「ではスズキで呼び出してくれると思います」
 もちろんススギは偽名で、手元の時計は18時50分を指していた。 


 事務所を出ると、あたりはうす暗くなりネオンが灯っていた。それは都会に咲くあだ花のように。指定された喫茶店は池袋駅北口から目の前だ。誰でも一度は通ったことがあるはずだ。フランスのおしゃれなカフェといった感じで店内が外からまる見え。レジ前のショーケースには各種のショートケーキがいくつも並んでいた。俺は店内の入り口に席を取り時間がくるまでコーヒーをすすって待つことにした。
 どんな女かせ来るのかな。
 この待っている間は期待に胸が膨らむ。俺は顔もスタイルも分らない想像の女のマOコに指を入れてグッチョ、グッチョとかき回している姿を想像してみた。もしかしたら、他のカップルからスワップの誘いがくるかもしれないな。これは楽しい待ち時間
である。また店に入って来る女を目で追い肉食動物が獲物をじっと待つ狩りのように姿勢を小さく丸めてみたりもした。

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