野望の帝国 野望の帝国

風俗情報

 泪橋の愉快な奇形達2(2)

“レッドゾーン”の看板は、裏通りに出るとすぐに見えた。しかし、オッサンたちのウザイこと、ウザイこと。どこの店にいくの?どう遊んでかない?もっと気の利いた台詞は云えないのかね。しつこいオヤジたちをなんとか振り切り、目指す店の前にようやく到達した。もう、へとへとだ。店の前には店員が立っており、どの娘にしますか?と写真を見せてきた。どれも綺麗な娘ばかりだ。その中で僕は眼がキツそうな蘭子20歳を指名した。店は階段を昇った二階にあった。入口で指名料込みの9,500円を支払うと、端っこにある、二人がやっと入れそうなボックス席へ先程の店員に案内される。ホールは真っ暗で目が慣れるまで非常に不安であった。入口から入ってスグの壁際に、お茶だか水だか訳の分からない液体の入ったグラスがたくさん立てかけてあり、その中のグラスを1つ店員は器用につまむと、私のテーブルに何気に置いた。私はそのグラスに関しては、店に入った瞬間から観察しており、いつ入れたのかも分からないような、あのグラスの中身をまさか持ってこないよなと願うと同時に、もしも持ってきたならば、決して飲まないと既に心に誓っていた。もちろん、本心から飲みたくない。僕は仕事でもプライベートでも、黄金や聖水を飲むことはあるが、それは誰のものか分かっているから信頼しているのであって、得体が知れないようなものは決して口にしないポリシーを持っている。もし、睡眠薬をはじめとする薬物が混入されていたら、どうするのか?そういう自分の勘といったものを信じているからこそ、僕はここまで来れたのだ。とりあえず、グラスの液体の匂いを嗅いでみるが、薄い水割りのようでもあるものの、正体を掴むまでには至らなかった。結局、そのグラスはまったく手を付けずに10分が経過すると、ようやく僕が指名した蘭子20歳が登場した。

[前のページへ] [金子真一郎TOPへ]  [次のページへ]


Copyright(c) 2003-2004 YABOU NO TEIKOKU All rights reserved.