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  テレクラ放浪記(10)-2 Date: 2004-01-12 (Mon) 
 その女、ミドリは宮益坂の路地を入った喫茶店の奥に座っていた。

風俗体験取材 末森ケン  いうとおり素朴な感じの女だった。高校生といっても不思議でなかった。私を確認すると立ち上がるでもなくコクッとうなづいた。大きな目が印象的だった。

 それより目についたのが椅子の横にあった一本の松葉杖だった。

 女の子らしく脇にあたる部分にはピンクのカバーをつけ、手持ちのバーには何かのキャラクターらしき人形がついていた。普段とは違う〈展開〉を期待して私は前に座った。

「ごめんなさい」と小さな声で彼女は私を見ていった。
「なにが?」と私は知らんぷりしてタバコを取り出した。
「私でいいんですか?」とまたもや小声で私に確認した。
「だって、いいもなにも、まだ話もしてないよね」と私はいじわるな言葉を返した。
「何から話せばいいんですか」とミドリはちょっとふくれた顔つきになり私を直視した。
「ここではなんだから、外へ出ない?」といって私は誘った。

 ミドリは初めて笑い「ああ、よかった」といった。

風俗体験取材 末森ケン「こんな私でも買ってくれてありがとう」といった態度に発情した私はこの女を買うことにした。

彼女は器用に杖をついて何不自由なく喫茶店の階段をおりた。左足のつま先が内側に曲がっているのを除けば、胸の位置、尻の恰好、胴のくびれ具合、プロポーションは中の上といったちころか。

 彼女と並んで歩こうとすると「いいです、先に歩いてくれれば」といって立ち止まるので「若い女の子と歩けるだけで楽しいよ」というと「すいません」と恐縮していた。
ハチ公前まできて彼女は「ちょっと」といってベンチに座った。そして「あの、さっきの約束でいいんですか?」と私に聞いた。

「1万でいいんだよね」というと「慣れてないから心配なんです」といってさらに私に確認を求めた。

「俺ってエッチより、その雰囲気が好きなんだ。心配ないよ」と耳元でいうと「よかったあ、おじさんみたいな人と会えて」と目を大きくした。

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