■ いつもバッグにイソジンウオッシュ -3 |
成分・分量 1mL中 ポピドンヨード75mg(有効ヨウ素として7.5m含有) 効能・効果 手指・皮膚の殺菌・消毒 用法・用量 本剤の適量を取り、 少量の水を加えて摩擦し、よく泡立てて水洗いしてください。 注意 ※本剤によるアレルギー症状を起こしたことがある人は使用しないで下さい。
※切り傷、湿疹、かぶれ、やけど等の皮膚の損傷面には使用しないで下さい。
※直射日光の当たらない涼しい所に密栓して保管してください。
※他の容器に入れ替えないでください。 (誤用の原因になったり、品質が変わることがあります。)
※本剤は手指・皮膚の殺菌・消毒だけに使用し、内服、うがいや粘膜の殺菌・消毒には使用しないで下さい。
※衣服等に付着した場合は、水で洗い落として下さい。
※使用に際しては、添付文書をよくお読みください。STD(性行為感染症)が騒がれてからは俺も自己防衛をするようになった。といってもテレクラ7つ道具としてはイソジンだけだ。ご存じとは思うが、イソジンには消毒要素である「ポビドンヨード」(原料はコンブ)の薄い順に「イソジン・うがい薬」「イソジン・ウオッシュ」「イソジンS」の3種類が販売されている。「うがい薬」はすでにおなじみ。「S」は水銀で問題になった「赤チン」にかわって登場した傷薬。「ウオッシュ」はあまり売られていない。効能は「皮膚や局部の殺菌消毒」とされている。数年前に健康情報誌「日経ヘルス」に「HIVウイルスを死滅させる市販薬」として紹介されていた記事を読んだ俺は、マツキヨなど近所のドラッグストアを探したがなかった。やっとあったのが「薬のいわい」。500mlで1200円。少量を手のひらに垂らして水で泡立てて局部を洗い水で流す、という簡単な仕事だ。以来、洗口液のコンパクトな容器に移しかえてテレクラに持参している。
このことを雑誌に書いてすぐに「宝島」のライターから電話をうけた。ほんとうにHIVウイルスに効くのか発売元の「明治製菓」に取材をするという。結果はクロでもなくシロでもなかった。発売元の広報部によれば「試験管ではHIVウイルスを死滅させたが、人間にも適用されるかは試験していないのでわからない」とのことだったという。「エイ
ズウイルスに効く市販薬」という噂が広まっては厚労省の関係でヤバいのだろうか?。ともかく「効く」ということは朗報だった。俺は健康管理の悪そうな女。歯が汚れていたり、テレクラ売春を生業としていそうな女、10代の女とセックスする時は必ず事前にイソジンを使う。間違えてほしくないのは、「S」と「うがい薬」の中間だからといって「イソジンS」を薄めてもいけないし、「イソジンうがい薬」を希釈せずに使うのもNGだ。これは注意書きにしっかりと書かれている。
実際に女の目の前で使うとなると意外と難しい。一緒にシャワールームに入って「これはよく効く消毒薬だから」と見せると「ヘンな病気なんか持ってないよ」「失礼じゃん、そんなもの使って」とかえって白ける。少数だが「オジサンって衛生的だね。そのほうが安心できるかも」という女もいる。人妻や0L、25歳過ぎの女であれば、はっきり効能をいって使う。「ルールです」といえば納得する。「お尻の穴も洗ってよ。あとで舐めてほしいし」と事前通告するのも忘れない。年端もいかない10代から20代前半の女には「膀胱炎とか膣炎を防げるんだって」といえばだまって洗っている。もろん念には念。バスタブ角に座らせて「アソコ見せて」といい陰唇周辺を観察することも忘れない。「若いアソコだね」とでもいえば「自分じゃわかんない」とはいいつつ、まんざらでもなさそうでもある。事後も丁寧に洗う。
しかし落とし穴もある。消毒は抵抗力の減少でもある。皮膚科の医師によると、皮膚にはたくさんの善玉菌があって、外部からの悪玉菌が侵入するのを防いでいるという。だが石鹸ならまだしも強力な消毒液を使うと、この善玉菌まで死滅させてしまい、抵抗力がなくなるという寸法だ。
事実今年の3月、自宅で風呂に入る時もイソジンウオッシュでペニスと肛門を洗う癖がついた俺は「陰茎包皮炎」にかかった。皮膚の所々が2ミリほどの幅で数カ所破けて血がにじんで痛い。急いで近くの皮膚科にかかると「リンデロンVG軟膏」を処方された。これは皮膚科にとって万能薬である。海水浴で日焼けして痛かった時はこのローションタイプを塗って一発で治った。蚊にさされて化膿した時もこれを塗った翌日にはキレイに治った。
だが、1週間たっても変化はなく痛みが激しくなるばかりだ。104で聞いた池袋にある皮膚性病科に行った。行くたびに「ゲンタシン軟膏」「エンペシドクリーム」「エキザルベ」と各種の軟膏を処方された。だが快方に向かわなかった。
これはもしかして悪い病気にでも、と思い、泌尿器科では評判のいい日本大学駿河台病院に行く。毎日イソジンで洗浄していることをいい、池袋の皮膚科でもらった薬をみて即座に医師はいう。「いい薬で、私も好きだけど、これはペニスには強すぎる」。俺のペニスを触診して「皮が固いな。糖尿病なの?」。あたっていた。糖尿になると皮膚が固くなって弾力がなくなり勃起すると皮が破けやすくなるという。たしかにその部分だけツルンとしていた。彼が処方してくれた「アズノール軟膏」を毎日2回塗りはじめると1週間で元に戻った。幸い、HIV検査は異常なく、STDもない結果が出て安心した。「石鹸をつかってこすり過ぎないように」と医師は注意をしてくれた。がテレクラ女と遊ぶ時は前後に使う。
フーゾクで働く女にカゼ引きが多いのは「イソジンうがい薬」の使い過ぎが原因なのかも。さらに彼女たちは事後にイソジンウオッシュと同等の消毒薬を性器に使う。無菌になった膣は危険である。膀胱炎はクセになるという。進むと腎盂炎になったりヘタすると不妊症にもなるということを読んだこともある。仕事とはいえ、保健所や厚生労働省も彼女たちに対して対策を講ずる必要がありそうだ。結局、回ってくるのは自分である。