野望の帝国 野望の帝国

風俗情報

  テレクラ放浪記(3)-3 Date: 2003-05-12 (Mon) 
 このママの方針はナマの性交や全身を舌で舐めるリップサービスといった過激なサービスより、心のこもったバスタイムを指導していた。

末森ケン どんなルートがあるのか知らなかったが、ほとんどのサービス嬢は地方の高校を卒業してふつうの仕事をしていた20歳前後の女の子だった。特に変わった性技はしなかったが、頭のてっぺんから手足の指まで丁寧に洗ってくれ、それだけでも気分がやすらいだ。

 最終日の大晦日「とっておきの女の子よ」と紹介されたE子は20歳になったばかりの、今でいう榎本加奈子似のすっきりしたコだった。洗い方はぎこちなく、ペニスに触れるのを避けていた

ろくに開かず、挿入しようとしても腰を引いてうまく性交できない。

 もしや、と聞くと真正の処女だった。

30分ほどかけて汗だくになりどうにか挿入し、腰の動きが合ったところで射精できた。
処女は初めてだったが、特に感慨はなかった。

末森ケン  終わったあとママは私とE子を誘い、三人で近くのK寿司に行き、ごちそうになった。

 その3日後、浅草に初詣とトルコ姫始めを兼ねてでかけたのはよかったが、財布をすられてしまった。

 ママの依頼で、E子の非番が日曜にあたるにたびにデートした。E子は自分のことはあまり話さなかった。ママによると、親から邪険にされて育ったらしく、家出してスナックで働いているところを、人探し中のママと知り合い、ここに連れてきたという。一昔まえの女衒話みたいだった。

 E子は私になついてきた。セックスにも慣れてきたとみえ、時々声をだすまでになった。が、3ヵ月ほどして彼女は突然アパートを引き払い店も辞めた。

 ママは理由を知っていたようだったが私には話してくれなかった。
 それまで、20代半ばから40歳を越したあたりまでの約17年にフーゾクで使った金は約三千万になった。

(話を戻して)
 9月10日を過ぎたある平日の火曜日、私は約1ヵ月ぶりに池袋のテレクラに出動した。店に入るやいなや、店員が「いいところにきましたね。人妻コールが余っています」といってすぐに個室に入るよう指示された。

 席につくやベルが鳴り1本目のコールを受けた。その日は午前10時から2時間のうちに10本以上の電話があった。が、アポはとれなかった。全員が学校に通う子供がある既婚者のせいか自宅からの電話で、会うというより子供の世話から解放された気分をぶちまけるだけで、一方的に話をすると、じゃあ、といって電話を切った。

 これが一番不愉快なことである。
金を出してどこの馬の骨かわからない女の話を聞いてあげて終わりか。終了のランプがついたので、私はむかつく気持ちを隠して、店員に「今日はすごかったねえ。また来ます」といって出ようとした。

 外線着信の音がして、店員は受話器をとって話している。
「お客さんに指名コールです」といって私を見た。また個室料を払うのもいやだったので「時間がないから」といって断ると、常連客を逃すまいというのか「5分くらいならいいですよ」と親切にいう。
内心ウキウキしながらも「またヒマつぶしだよ」とそっけなくいって個室へ戻った。

 電話にでると「さっきはどうして切ったのかしら。お会いしてもいいのに」と急にいわれた。たしか、杉並に住んでいて家業の手伝いをしている主婦だった。話している間に他の電話のベルの音が聞こえたので、仕事中の冷やかしコールだと思い、こちらから切ったことを思い出した。
末森ケン
 昼休みを利用して会社から電話してくる女は珍しくはなかった。営業マンが全員外出している時にヒマつぶしでかけてくる事務員の女も多い。大概は適当な話のあと「人が帰ってきたから」といって切られる。私はこの女もその手かと思っていた。この主婦兼事務員の女とは一時間後に新宿の京王プラザのロビーで会うことになった。

 「35才・ベージユのパンツ・黒のラメシャツ・160センチ・髪は肩まで・革のショルダー・トシコ」と書いたメモを胸ポケットにしまい私は新宿へ向かった。

 指定時間ぴったりにその女はロビーの端に立っていた。

 そのころには女の外観を見た瞬間に、というより私と視線が合った時の目つきで、その女性の目的はなんとなくわかるようになっていた。貧相な服装の主婦、反対に不相応に金目の物を身につけている女は金目当てだった。とにかく全体的にアンバランスな女には気をつけていた。
彼女は自然だった。ちょっと都心へお買い物のスタイルは、話が合えばホテルまでの典型的なテレクラ主婦にみえた。目尻のシワもそれっぽくて私はヤル気になった。

「おばちゃんでごめんなさい」「化粧がヘタで」「ふだん履かない靴が痛くて」と低姿勢だ。かかとが赤くなっている。私は彼女をロビーの椅子に座らせ、いつも持っているバンドエイドを取り出し、足に貼ってあげた。見ず知らずの女の足に触れるも悪い感じではない。彼女はしきりに「男の人にこんなことしてもらって悪いわ」と謝っていた。

「ゆっくり休めるとこに誘っていいですか?」と耳元で言った私に、頭をちょっとだけ下げた。

タクシーで新大久保まで行き、3時間ばかりを過ごした。年相応の肉体を持ったその女は、いたってノーマルなセックスだった。 今から思うと、典型的なテレクラ即アポ即マン主婦だった。

[前のページへ]  [末森ケンTOPへ]  [次のページへ]


Copyright(c) 2003-2004 YABOU NO TEIKOKU All rights reserved.