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  テレクラ放浪記(8)-5 Date: 2003-07-23 (Wed) 
 女は「それだけでいいの?。この前の人なんか全部撮ったわよ」といって笑った。
「やってるところまでね」とつけくわえる。私はどう対処していいのか迷った。いわゆる〈ハメ撮り〉をしたいらしいのだ。

 しかしどうすれば?。だからといって初心者にみられてはみっともない。私は次のポーズを指定した。
「座って脚を開いて」。

 当然のように女はそのポーズをとった。陰毛の中から陰唇が見える。私はそれだけをアップで撮った。
「刺激的よねこれって」といって私のズボンを下ろしてペニスに触る。

 そして私の前に座ってそれを口に入れた。急な攻撃にペニスが反応した。
「りっぱじゃない、お歳にしては」といって楽しそうに舌をまわした。
私は「ちょっと待って」といってカメラを持ち、両手で頭のうえに固定して私の腰付近にレンズを向けゆっくりシャッターを切った。
「ねえ、入れて」といって女はベッドに横たわる。

 ベッドの脇の壁には大きなミラーがあった。私は挿入しながらこのミラーを使うことを思いついた。
いつか見た素人投稿写真誌に、ミラーに反射したセックスシーンを撮った写真があった。
私はそれをマネしてフェラされている場面と挿入シーンを撮るためミラーに向けてシャッターを切った。
末森ケン「ああ、撮られているのよね」といって女は騒いでいた。
「ねっ、これもいいんじゃない」といってペニスを抜くと、やわら私の両足をあげて私の肛門を吸った。私はまたもやミラーに向かってシャッターをきった。

 女の写真を撮った安心感からかペニスは半勃ちだったがどうにか射精できた。

 女は「楽しかったわ」といってホテルを先にでた。
私は興奮して、ホテルから以前連載していた編集部に電話をかけた。編集長は不在だったが「エッチな写真を撮ったんですけど、どこで現像できますか?」と聞くと高田馬場にあるレンタルラボ「DF」を教えてくれた。私は早速そこへ行って現像とプリントをした。

 出来上がった写真は無残なものだった。
 
ほとんどの写真には炎のような白い影がでていて、まるで心霊写真のようだった。
店員に見せると「ストロボに指がかかっていたのでは」という。改めてカメラを構えてみるとそうだった。
結局まともな写真は3枚だけだった。
それと写真の恐ろしさもわかった。薄暗い部屋ではわからなかったが、その女の陰唇は巨大な腫瘍のようだった。口をつけなくてよかったと安心した。
以来、テレクラに行くときは必ずカメラを持参するようになった。それとともに素人投稿写真誌を買ってポーズの研究をした。

 私は裸だけでも〈お手柄〉と思って複数の編集者に見せた。

 だが「表情がわからないし、若くなさそうだし、ぜんぜん興奮しないですね」と不評だった。
顔を撮るとは考えてもみなかった。素人の女が初めて会った男とセックスすることと、写真をとられることとは全く違う。
それだけこの女は私を信用してくれたのだ。それなのに、こいつらは平然として私の成果をけなした。
なすすべもなく、カメラを持参してテレクラに通った。

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