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テレクラ放浪記(8)-7 |
Date: 2003-07-23 (Wed) |
この女だったら被写体として文句はつけられないはずだ。私はなるたけ自然な感じでスナップを数枚撮った。
テレクラに入る前にホテルの位置は確認してある。
たんぼの中にそれはあった。フロントに料金を確認すると、午後6時までだったら8千円です、といわれたので前金で払った。部屋に入ってベッドの頭についていた目覚まし時計をセットした。
「寝過ごしても知らないよ」というと「ありがと」といってキスをしてきた。
シンナー女とキスするのは初めてだった。私は歯磨きをたくさんつけた歯ブラシでミキの歯と舌を掃除した。内側の歯茎が白っぽくなっていた。女は私のなすがままになっている。
「あたしで何人目なの?」「10人目。一番かわいいからたくさん撮りたい」というと「ちょっと待ってね」といって化粧を直しはじめた。
どういう手順でコトを進めるかはだいたい頭に入れていた。
着衣でもいいから顔は大切な証拠なので最低1枚は撮る。ヌードで顔を拒否されたらタオルを使う。フェラチオと挿入場面だけはしっかり撮る。部屋は明るいままで撮る。
化粧をしたミキは美人になった。
「わっ、変わるもんだね」といって誉めると「いちおう販売業だから」といった。
横浜のブテイックでマネキンをしているらしいが、どうせ一流ではないだろうが「モデルさんみたい」とさらに誉めた。〈誉めちぎり〉はそれ以降もハメ撮りの有効な手段として使えた。
私はソファの後ろの壁全面が写真になっていることに気がついた。マッターホルンの山岳写真だ。
案の定、裸になったミキは「顔はダメでいい?」と聞いてきた。「美人だからお願い」といっても「親バレとか彼バレしたら、まずいよ」といってフェイスタオルを顔にあてた。
ということは、雑誌にでる可能性も考えての発言に違いない。だが、それに触れることはまずい。
それには答えず「だいじょうぶ、安心して」といって尻と胸に触った。
さすがに若いだけあって、第1号の人妻とは全然ハリが違う。マッターホルンを背景にソファに座った女に膣を開かせたり、私にフェラチオしているポーズを撮った。慣れていないのでセルフタイマーのタイミングに合わせるのに手間がかかった。フェラチオの時は口にいれる前にシャッターが切れたり、膣挿入に時間がかかって入れる直前に切れたり、これはなかなか大変な仕事だと感じた。
バイブを入れた時はミキは「本気でイキそうだから、撮らないで」といっていたが、私はシャッターを押した。
やはり恥ずかしいのか、撮影セックスの時より、撮影なしの時のほうが自由な姿態で楽しませてくれた。
「アソコはいいけどお尻の穴は恥ずかしい」といって後ろから撮ると隠していた。
フレーミングを確認してカメラのタイマーをセットし、シャッターを押したあと急いでベッドにあがり、女の体をレンズに向かって横向きにして、挿入する。これを5回も繰り返すとヒザがガクガクしてくることもわかった。結局射精はしたが、いつもの射精感に比べ弱かった。終わったのはお昼ごろだった。
「写真ができたら、見せてね」という彼女に、投稿写真誌に応募するつもりはなかったので、自宅の電話番号を教えた。
「おやすみ」と挨拶して私だけでホテルを出た。
前回以上に私は興奮していた。その足で高田馬場にへ向かい、現像と焼付をした。
想像以上にキレイな写真になっていた。顔も実物よりステキだった。
マッターホルンを背景にしたオナニー写真は特に気に入った。
それにしても今回は私の裸体も数多く写っている。突き出た腹といい、元気のないペニスといい自分でみる自分の裸はブザマだった。
早速、T誌の編集者I氏と会った時、私の裸が写っているポーズは外して披露した。
「かわいいじゃない。どこで会ったの?」といわれ私は「そうでもないですよ」と控え目に答えたが、ご満悦だった。
この写真は次の特集の時に3枚掲載された。ミキからは連絡はなかった。
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