■ テレクラ放浪記(8)-8 | Date: 2003-07-23 (Wed) |
§4.ハメ撮り余話
これ以降、今までに150人とのハメ撮りを経験した。
ゲットした女の数からいうと4人に一人の割合になる。
人妻は1割ていどで〈顔出し〉は半分ほど。
反して20歳前後の女は顔を隠そうとはしなかったばかりか、Vサインをしながら性器を開いて私を挑発した。
さらに半数ほどの女は「おもしろかった」といって喜んでいた。それらの女の写真は市販のアルバムを使って整理してある。
その写真集には「携帯桃色美術館」と名をつけ、年度ごとにまとめた。
ブスやデブ女は「テレクラ動物図鑑」と題した別冊にしてある。
この写真集のおかげで私は誤解されることが多くなった。
「いつもこんな若いコをゲットしてるんですか?」
「人妻専門とお聞きしていますが?」
「いいですねえ、毎回若いコばっかりで」
「ロリコンなんですか?」。
その度に「いや、人妻専門ですけど、写真を撮らせてくれるのは若い女が多いので」と弁解しても聞き入れてはくれなかった。
それに写真を撮らせてくれた女が必ずしもセックスがよかったわけではない。
むしろ反対で、あけっぴろげな性格ゆえ、なにか淫猥な雰囲気がなく、セックスというよりプレイの一貫としてやっているように思えた。
その証拠に私が撮った女の写真を見ながらオナニーしてもヌけない。それよりむしろ他人の撮ったハメ撮りのほうが想像力が入り、射精しやすかった。
仕事がら女性編集者にハメ撮り写真をみせることもある。当然私の裸やペニスが写っている。
私は恥ずかしかったが「彼氏とか若い男性ならともかく、末森さんのヌードなんか見たくもないですよ。
それより女って女の裸を見るものなんです。だから顔より、肌の光とか、お尻のかっこうとか、アソコの形や脚の長さなんか気になりますね」といわれて、それ以降は気にしないことにした。
だが、やっぱり若い女性や、美人の編集者(極めて稀ではあるが)の場合は今でも躊躇してしまう。
ハメ撮りのノウハウについても聞かれることが多くあった。
「誉めちぎれ」
「その時のノリで勝負」
「若い女は写真好き」
「プリクラ感覚で押しまくれ」と答えていたが、実は私にもわからなかった。
女も、わけがわからないうちに撮られてしまった、と思っているのではないか、が本音である。
今ではテレクラに行ってアポをとるにも、写真を撮らせてくれる女を優先するほどになってしまった。
まったく本末転倒ではあるが、ゲットした女の写真がなければ私の価値はないのだと思うとやめるわけにはいかない。
そのためにモデル代として最終的に1万数千円を渡すことが殆どである。
それは、もし雑誌などに掲載されているのが分かったとしても「お金もらったてるんだから、しかたがないか」と女が考えるのではないかと思うからだ。
つまり私は「援交ではなくて、モデル代だよ」と言外に言って、それをオブラートで包んで〈交渉〉をスムースにしいてるだけなのだ。
現在施行されている法に抵触する年代の女の写真も撮った。
〈強要〉と考えられてもしかたのない方法で撮ったこともある。
「やっぱ、撮ったフィルムちょうだい」と言われ「俺のフィルムだし、撮ったものは俺に版権があるんだからダメ」といって逃げてきたこともある。
が、フリーライターとはいえ一般の取材記事など書けない私としてはそれしかない。
終わってから「すごい刺激的で楽しかった」といってくれた女の言葉だけが、よりどころになっている。
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