第1回 哀愁のテレクラフリークス 全4ページ 1 2 3 4
正月連休の最終日1月5日、初詣代わりにテレクラに行くことになった。取材で地方都市に行ったとき、テレクラで現地の女と話して街の状況を探るようなことは何度かしてきたが、あまりにも女の質が悪い上に、かなりの確立ですっぽかされるので、しばらく遠ざかっていた。
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中村淳彦 |
(なかむら あつひこ)
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<御挨拶・経歴・バックグラウンド>
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ライフワークは「普通でない」人と会って、文章に記すこと。風俗ならば店、AVならばメーカーやプロダクションに寄った記事が大多数を占めるなか、なるべく現実を眺めて記述するように心掛けています。風俗嬢やAV女優の「お仕事楽しい」なんて発言の裏には、彼女たちを操る関係者たちの裏事情が混沌と絡んでいて、殆どすべてが虚像の自分を作りあげた嘘であるのです。売るための嘘は芸能も同じですが、性格がら短絡的なキモチいい楽しい嬉しいというポジティブな快感にあまり価値を見いだせず、なにか腑に落ちなくなってしまって、一歩立ち止まって考えてしまいます。
裸のこの世界は淋しい男と女が裸を切り売りして、みんな欲望を剥きだしにして生きている。ふらりと立ち寄った風俗店や日々の取材で出会った女のコたちから、裸の世界でしか生きることができない欲望剥きだしの男たちまで、人間というものを記述していきたいと思っています。
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